しゅんはお父さんっ子でした。 幼い頃は、父親の傍から離れずいつも一緒でした。
父はずっと、炭鉱で働いていて、厳しい仕事環境だったと思いますが、 家族の為に一生懸命働いてくれてました。 そんな父の姿を、子供ながらに誇らしく思ったものでした。 物静かで、とても優しく、そして力強い父でした。
振り返ってみると、父から怒られた記憶ってあまりなくて、 本当に優しくて、しゅんがこの病気になって、入院した時に、
父から・・・。
「しゅんの病気を代われるものなら、代わってやりたいけど・・・。」
と、ぼそっと言ってくれた言葉は、今でも忘れる事ができません。 多分、言った本人はもうその言葉は忘れているかもしれませんが、 今でも、その言葉は、しゅんにとっては、大事な大事な父からの言葉です。
父は、料理も得意で、両親は共働きだったので、 日曜日はよく父が料理を作ってました。 母が亡くなってからは、料理は父と姉の担当になりましたが、 姉が仕事の関係上、夕食を作れない日は、 父が仕事から帰って来て、夕飯の支度をし・・・
そんな父の姿をずっと見ていたので、 しゅんも結婚したら、料理はしよう!といつしか思うようになって、 今、こうして、しゅんが仕事休みの時、料理をしているのは、父の影響なのです。 結婚して1年半過ぎますが、父の料理の腕には、まだまだかなわないです。 でも、ここ最近は、ちょっとですけど、しゅんも料理に自信が出てきまして、 先日の休みの時は、肉じゃがを作って、もって行きました。
その時は、お昼ごろから作り始めて、夕方持っていて、 食べた感想は、まだ聞いてないのですが・・・ 美味しく食べてくれたのかな?
お父さん・・・味はどうでしたか?
今度は、違う料理を作って持って行くので、食べてくれますか?
父の若い頃の写真を久しぶりに見ました。 今のしゅんに顔が似ていると思いました。 友達と写っている、若い父の顔は、とても優しげで、今と変わりません。 父から、若い頃の話って、全く聞いた事がなかったのですが、 この写真を見ると、楽しかったんだろうなぁ〜って、 何だか、ジーンときました。
写真を見ると、いろいろ思い出してしまいます。
しゅんは、あなたの子供で良かったと思います。
しゅんがツライ時、いつもあなたは傍にいてくれました。
そして、静かに見守ってくれてました。
お父さん、本当にありがとう。
|