2007年07月20日(金) |
大声で重宝される歯医者 |
僕はまったくわからないのですが、周囲にいる家族によれば、僕の声量はかなり大きいのだそうです。
「そんなに大きな声を出さなくても聴こえるよ」 と嫁さんやお袋に言われます。時にうるさく、煙たがれることもあるくらい。僕自身、自分が大きな声を出した意識は全くありません。聴力に問題があるというわけでもありませんが、どうも自分が出している声量の感覚と実際に聞こえている声量との間にかなりのずれがあるのは確かなようです。 そこまで気がついていながら、僕は自分の声量をコントロールする気は全くありません。それどころか、最近ではむしろ開き直っているくらいです。
「小さな声でボソボソと言っているよりはっきりと大きな声で言っている方がちゃんと伝わるでしょ。」
大声だと言われる僕ですが、世の中広いもので、僕よりもはるかに大声の持ち主がいるものです。僕の知人の歯医者であるE先生。学生時代、ラグビーの選手だったというE先生は非常にがっちりとした筋肉質の体型なのですが、体型のみならず、E先生の咽喉から発せられる声も声量が大きいのです。立派な体格をフルに生かした腹の底から湧き出るような迫力のある声は、一度聞けば誰もが驚くくらいの迫力です。
そんなE先生ですが、声が大きいことが評判を呼び、最近ではある集まりに頻繁に声を掛けられるようになったとか。その集まりとは決起集会。 昨今、参議院議員選挙が公示され、全国各地では参議院議員選挙まっさかりです。今回の参議院選挙のことを詳しく書くことは控えておきますが、参議院議員選挙が公示されるはるか前から、水面下では様々な団体が選挙活動を行い、中には決起集会のような集会が行われていました。
決起集会では通常、集会を閉めるにあたり、万歳三唱や頑張ろう三唱といったシュプレヒコールが行われるものですが、この際、壇上に先導して“万歳”とか“頑張ろう”と発声の音頭を取る人がいるもの。実は、この発声の音頭取りにE先生は、はまり役なのです。
僕自身、何度か発声の音頭を取るE先生の姿を見たことがあります。壇上で司会者から名前が呼ばれると、会場の席から立ち上がり壇上までダッシュ。そのダッシュたるや疾風の如くといったような勢いです。この勢いを維持しながら壇上に駆け上がるや否や候補者に一礼し、短い挨拶。
「今度の選挙、なんとしても○○先生を国会へ送るために、ここで皆さんと共に“頑張ろう”を三唱したいと思います。ご唱和願います。○○先生の勝利のために一丸となって、頑張ろう、頑張ろう〜〜、頑張ろう〜〜〜!」
1000人以上入る会場内に朗々と響き渡るE先生の声。その迫力に思わず圧倒されてしまいます。圧倒されるだけでなく、E先生のみなぎるパワーが参加者に拡散していくような錯覚さえ覚えます。ここで皆さんに生の声を聴かせられないのが残念でなりません。
今回の参議院選挙の前にもE先生は何人もの候補者の依頼で、壇上で発声の音頭を取ったのだとか。声の大きさで重宝される歯医者E先生。こんな歯医者も珍しいでしょうね。
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