2007年03月02日(金) |
勘弁してほしい夜のスイーツ攻撃 |
僕の大学生時代、付き合っていた彼女がいました。彼女は見た目はスリムな方に入る女の子だったのですが、やせの大食いと言っては何ですが、よく食べよく飲む女の子でした。今と違い、僕もよく食べていた方ですが、野郎である僕に負けずと劣らず食欲旺盛ぶりでした。そんな彼女は大の甘党でもありました。さっきあれほどたくさん食べて満腹だったはずなのに、デザートとなると途端に食べだすのです。呆れ果てていた僕を尻目に 「甘いものは別腹なのよね」という彼女。 彼女には牛みたいに胃が二つはあるのではないかとしばしば感じたものです。
彼女だけではありませんが、女性は甘いものが好きな方が多いのではないでしょうか?食後、食間にスイーツを口にしないと生きていけないと言われる女性は少なくないはずです。以前、お菓子に税金をかけたらどうだろうかいうことを日記に書いたことがありましたが、何人かの女性の読者から“絶対反対!”とのコメントもらいました。女性のスイーツ好きを改めて感じたものです。
甘党ですが、何も女性だけのものではありません。確実に男性の甘党も存在します。 昨今、”男が甘党で何が悪い!”をキャッチフレーズに元横綱大乃国の芝田山親方が出しているスイーツ本がひそかにブームになっているのだとか。男の甘党の肩身の狭さを打破するような動きになるのかもしれません。
男の甘党ということで真っ先に思い出すのが、地元歯科医師会の先輩であるY先生。 先日来、Y先生の歯科医師会での仕事の打ち合わせのために、僕は何度かY先生の診療所を訪問する機会がありました。診療所を訪問する時間帯はいつも診療が終わってからの時間帯。具体的には夜8時以降という時間帯です。Y先生は”僕はもう年だから夜遅くまでは働かないよ”ということなのですが、僕の方はそういうわけもいかず、診療が終わってからその先生の診療所を訪問することになります。
夜8時以降の時間帯は非常に気兼ねする時間帯です。夜8時を過ぎるとさすがの少食の僕も腹が空いてしまいます。かといって空腹のままとなるとY先生に食事をご馳走にならざるをえなくなります。僕は診療が終わり次第、直ちに掻き入れるように夕食を食べ、Y先生の診療所に行くのです。
一方、Y先生ですが、僕のことを気にかけ 「そうさん、お腹は空いていないか?」と尋ねてくれます。 僕は家で食べてきたことをいつも答えるのですが、それだったらということで、いつも出されるのがスイーツ。ある時はロールケーキ、ある時はシュークリーム、ある時はイチゴのショートケーキ、ある時はプリン。 どのスイーツもジャンボサイズです。僕は恐縮しながらも食べざるをえません。ところが、先輩先生は大の甘党です。
「わしは歯医者でありながら甘い物には目がないんだ」と 大きなお腹を叩きながら豪快に笑われます。
「夜に甘い物を食べるからな、完全にメタボリックシンドロームというわけやね」 と顔を紅潮させながら笑う先輩先生。血圧が高いのもさもありなんといったところでしょうか。ただし、
「歯だけはね、歯医者だから完全に磨いているよ」 ご自慢の歯を見せられる先輩先生。確かにメタボリックな体とは異なり歯や歯肉の状態は健康そのものです。
正直に告白しますと、夜遅くの時間帯に甘党のY先生に付き合わされるつらいです。打ち合わせの始まる前にスイーツ、途中の休憩時にスイーツ、帰宅間際にスイーツ。わずか2〜3時間の深夜の時間間に甘いものを食べなくてはならないのです。かといってY先生は先輩ですから断るわけにも行かず、僕も食べざるをえません。少食の僕にとっては拷問にも近いものがあります。胃の中がもたれるのは、いつもY先生の診療所を訪問した翌朝です。本当は遠慮すべきところは遠慮すべきところなのでしょうけど、僕自身の優柔不断さもあり、夜のスイーツに付き合わざるをえません。
Y先生、専門分野に関する真摯な取り組みに僕は大いに学ぶところがあり、主張される言葉には説得力があります。心から尊敬できる先輩の一人なのですけども、夜のスイーツ攻撃だけは、勘弁して下さい!
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