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2020年12月01日(火) |
ハッピーマタニティライフというけれど... |
師走。今月で終わる妊婦生活を振り返ってみる。全てが順調で、つわりも恐らく軽いほうだったし、妊婦のマイナートラブルと言われるものも頻繁にトイレに行くこと以外は大してなかった。それでもキツくなかったかと聞かれれば十分キツくて、"ハッピーマタニティライフ"なんて言葉とは程遠かった。妊娠は病気じゃないし、期間限定の苦しさなんだから、これくらいのことは涼しい顔で乗り切れる強い人でいたかったのに、実際はたらたらと歩き、はぁはぁと息を荒くして、具合が悪くなると日本の母が恋しくて泣きべそをかき、身なりにもあまり気を使えなくなった。中村江里子さんの妊娠や出産の時の様子をBLOGで見かけた。さすがメディアに顔を晒してる人は違う。妊娠中もお洒落をして妊婦の野暮ったさはなく、出産直後でも髪は整っていた。もちろんこの写真の裏側ではわたしと同じようにキツい思いをしていたのかもしれないが。しかし、三人子供を産んでも、できればもう一人なんて書かれているので、相当な子供好きで、その辺りの根本が既にわたしとは違うのかもしれないとも考えられるが。
この時期にになると日本が恋しくなる。年末の慌ただしい雰囲気、クリスマスのデコレーション、頬に感じる冷たい空気、祖父の家でコタツに足を突っ込んで過ごす年越しが好きだった。両親にも孫を見せたいし、来年のこの時期に帰国できたらいいのだけど。
"Maudie(邦題:しあわせの絵の具)"という映画を観た。はじまってすぐに舞台がわたしの人生で訪れたい場所リストに入ってるノヴァ・スコシアだということに興奮する。物語のテンポや展開も、遅すぎず、早すぎず、うるさ過ぎず、静か過ぎず、とてもよかった。なんとなくだけど、モードは単に仕事を得て自立したかっただけじゃなくて、エベレットの見た目に惹かれてて、男女の関係をはじめから少し期待してたんじゃないかなと思った。対照的にエベレットは初対面ではモードのことは全くタイプではなかったっぽいけど。でもモードという人は結局本当に芯の強い人間で、相手を強く説き伏せたりするわけでもないのに、結局事はすべて彼女の思うように進み、不幸な家族の中で唯一しあわせを掴んだ。自分の中に楽園を持ってる人の強さを思い知らされた。愛情や優しさを表現することが苦手なエベレットが最後のほうで素直に"君が必要だ"とモードに告げるところでなんだかホッとした。だってどんな言葉が不器用だっていったって、一度くらいはちゃんと自分への愛の言葉を聞きたいのが女ってものじゃないのかな。
それにしてもモードの絵は現在ものすごい高値で取引されているのね。
(写真:韓国映画の中でよく見かけて気になってた黒い麺チュンジャンミョンを作ってみた。具は韓国かぼちゃ、マッシュルーム、玉ねぎ、キャベツ、ズッキーニ。麺は手打ち。ヴェーガンにアレンジしたものだけど、十分美味しかった)