My life as a cat
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2020年09月20日(日) Soupe au pistou

そろそろ栗の季節。散歩がてら栗の木を見てこようと出かけた。重い体でよっこらよっこら歩き、上り坂ではリュカに後ろからお尻を押してもらう。そうしてやっと林を抜けて、もうすぐ毎年拾ってる栗の木のところにたどり着くという時にふと地面にヘーゼルナッツが落ちてるのを見つけた。上を見上げると一面ヘーゼルナッツが実ってる。地面の落ち葉をかきわけてみると沢山実が落ちてるではないか。

「よし、自家製のノッチョラータ(北イタリアで製造されて売られてるヘーゼルナッツとショコラのペースト。ヌテラと違ってパーム油が入ってなくて、材料がシンプルでBIOなのが人気だそう。味もヌテラよりもいい)作ろう!」

と言ったら、リュカは俄然張り切りはじめた。日本人では見かけないけど、この辺りの人は本当、みんなこういうの大好きみたいだ。その辺り一面に木があって、拾いきれないくらい落ちてた。結局30分以上拾ってただろうか、バスケットが重くなったところで引き上げた。そしてもう少し歩いて栗の木に到着。実は生っていたけど、まだ落ちてなかった。今年は栗の森には登れないから近所でちびちび拾うしかないのか、とちょっとがっかりしてたけど、思いがけずヘーゼルナッツが拾える場所を発見して、大満足で帰宅した。


沢山動いてお腹ぺこぺこ。夕飯はリュカがこの辺りの郷土料理、スープ・オ・ピストゥを作ってくれた。何かの催しもので大きな鍋で村のマダム達が煮てふるまってたりするのを見かけたりしたけど、一度も食べたことがなかった。野菜や豆たっぷり入れた鍋にひたひたの水と塩、胡椒を入れて1時間近く煮る。その間にバジルを摘んできて、にんにくと一緒にすり潰して、そこにオリーブオイルを混ぜてピストゥを作る。鍋に小さなパスタを投入して、煮えたら最後に火を止めてからこのピストゥを投入して完成。パルミジャーノをちょっとおろしていただく。一口食べて感動。ミネストローネみたいに冷蔵庫の余り野菜なんかを一緒くたに煮込んだものでしょ?と思ってたが、違う。最後にピストゥを入れることでにんにくとバジルの香りが際立ってそれがいいアクセントになって、ミネストローネとは一線を画している。安易にコンソメキューブなんか使わないで、野菜をじっくり煮込んで引き出した味が本当にいい。たっぷり栄養を摂ったせいかお腹の子も元気に暴れだした。スープ・オ・ピストゥはわたしのひとつの大好物になったのだった。



日曜の午後。近所の日本マニアの男の子をランチに招いたら、メロンパンを作って持ってきてくれた。フランス人の作るメロンパンときたらいいバターをたっぷり使ってて、本場のやつより高級な香りがするではないか。しかも焼き立てでまだほんわり温かい。こりゃ最高だ。彼は東京でメロンパンを専門に売るパン屋で食べて以来、これが相当気に入って、色んなレシピで作って研究したんだそうだ。リュカは初めて食べるメロンパンが大分気に入って、残ったものを明日の朝食にするのだと大事そうに戸棚にしまってた。






Michelina |MAIL