My life as a cat
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2019年08月03日(土) ひとりになった

リュカの里帰り。一緒に行きたい気もあるけど、日本から頑張って連れてきたクロちゃんを2週間も誰かに預けていくのも気が重くて、かといって一緒に連れていったところでリュカの家には別の猫がいて、クロちゃんは猫嫌いなんで難しい。わたしはあちこちに旅に出たいというほどこの地に馴染んでもいないし。そんなこんなでひとり残ることになった。昨日リュカに銀行に連れ出され、彼に何かあった時にはわたしが口座のお金を使えるように手続きして、書類を大事にとっておくようにと渡された。「何かあった時」なんて想像したら不安になってきて、同時にこの2年間ろくに休みもとらずに頑張って働いて、わたしの書類のことやら生活のことやらあれこれと面倒を見てくれた彼に感謝の気持ちでいっぱいになって涙がぽろぽろ溢れてきた。

「今までありがとう。これから2週間ひとりで暮らすのは不安だけど、これを機にもう少し自立できるようにがんばるから」

そういってみたものの、彼の友達や隣人などもみんな心配して、何かあったら連絡しなさいとオファーしてくれる。家族も親戚も遥か海の向こうという身にはありがたい。

友人の車に乗り込み去って行ったリュカを見送ると、家は静まり返った。週末は隣人のドミニクもナタリアもここにいないから本当にひとり。リュカのPCをあけて、沢山ダウンロードしておいてくれた映画の中から邦画を選んで観る。夕飯は残った煮物に茹でたパスタを放り込んで、映画を観ながら。さっきまで泣いてたのは誰だっけ。次第に自由きままな独身の時の暮らしが蘇ってきて楽しくなってきた。夏の夜は長い。夕飯を食べて、映画を観終わってもまだ外が明るい。畑へ野菜を見に行く。明日は畑仕事に精をだそう。リュカが帰る頃にはトマトやオクラが収穫できそうだ。

(写真:イギリスの作家さんの手作りのグラスを買った)


Michelina |MAIL