My life as a cat DiaryINDEX|past|will
いつもいく小さな八百屋。おっとりしたおにいさんは、わたしがのろのろと喋っていても最後まで耳を傾けてくれて、いつもパセリなどのハーブを付けてくれたり、新しい野菜の食べ方を教えてくれたりするんで好意を持っていた。この町の店は(ドミニクに言わせれば南仏とそれ以南の国全体)、どの店も三度に一度くらいの頻度で会計ミスする。釣り銭が違う、果物の籠ごとスケールに乗せてる、スケールが壊れてる、表示価格と会計時の価格が違う、釣り銭がアメリカドルなどなど。この八百屋もそれは同じだった。店も店なら客も客。価格もろくに見ずにバスケットにぼんぼんと放りこんでるし、誰一人としてレシートと品物を付きあわせて確認したりしない。細かく間違いを指摘するわたしはちょっと変わり者なのだろう。この八百屋でも何度か指摘した。これまでは"Excuse-moi"といって差額を返してくれたのだが、今日は明らかに面倒くさそうな表情でお金は返してくれたが、謝りもしなかった(そもそもわたしは"Excuse-moi"は謝罪の言葉としては認めたくないのだが)。彼にこんな失礼な態度をとられたのはすごくショックだった。チェーンのスーパーマーケットでは短期契約の若い女の子などは間違いを指摘しても"C'est pas ma faute(わたしのせいじゃない)"というだけで、何が間違ってるか見ようともしないのだから、おかしな人達の沢山いる国ですね、と呆れるのみだが、この八百屋で同じような目に合うとは思いもしなかったのだった。でもこの小さな町では町と結婚したようなもの。嫌な店と思ったって嫌な人と思ったって、じゃぁ他に行くというような選択の余地はなく、これからも付き合っていく以外にないのだ。
Michelina
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