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ニースでの一泊二日のヴァカンス。こちらでたったひとりの日本人の友人と女子サッカーのワールドカップ日本VSイングランドの試合を観て、彼女の家に泊めてもらい、翌日は彼女とそのシェア・メイトと3人ビーチでのんびり過ごす。
スポーツ観戦なんてあまりしたことがない。友人に手を引かれ、顔に日本の国旗のペイントをしてもらい席に着く。日本人ってけっこういるものなのね。禁煙、禁酒っていうのは知らなかった。乱闘が恐いわたしとしては嬉しい。ペットボトルも凶器になるっていうんで持ち込み禁止。それにしても英語を母国語とする人ってよく通る声の大きい人が多い。フランス人の何が好きって、声が小さいこと。スタジアム行きの無料バスの中は英語が飛び交ってて、もうその声のボリュームで勝てそうにない気がしてして、試合が始まってまたイングランド女子の走る姿ときたら、筋肉ぶるぶる振るわせて、子供を守るため人間に猛突進するサングリエみたいで、やっぱり勝てそうな気がしなくて、結局2-0で負けてしまった。
試合が終わったのは夜の11時。ニースの中心地まで戻って、そこから友人宅まで海沿いを歩いて帰る。夏のニースは観光客で賑わってて毎日お祭りみたい。月光に照らされた水面が神秘的で美しい。"Morning lark(朝のひばり)"のわたしだが、今夜ばかりはずっとこの道を夜更けまで歩いていたい気分だった。
翌朝は快晴。女3人ビーチでのんびり過ごす。オーストリア出身のエマは躊躇することなくビキニで太陽の下に寝転ぶ。日常紫外線くらいならいいが、肌がひりひり痛むほどの日焼けは避けたいわたしは日陰に座る。
「あそこの赤いパンツの人みたいな体型が好き」
「あのブーメランはゲイよ。じゃなかったらイタリア人だわ」
「初デートは最高に盛り上がって、ふたりとも帰りたくなくて、何杯もカフェ飲んだわ」
ガールズトークに耽り、若い女の子ふたりはセルフィーしてはインスタグラムにアップしている。一緒にいるだけで少し若返った気分。
たっぷり泳いで、少しだけ日焼けして家に戻ると、リュカとクロちゃんが大喜びで出迎えてくれた。すっかり乾いてしまった庭の野菜にもたっぷり水を与えた。日常に戻って同じことをしてもなんだか違う。最高のヴァカンスは日常生活に新しい風を吹き込んでくれた。