My life as a cat
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2018年05月28日(月) コートダジュールの一日

婚姻のための書類は揃った。さて、月曜の朝いちばんに提出しようではないか。市役所は9時に開く。8時50分。

「さて、そろそろ行きますか」

とわたし。

「え?早すぎるよ」

と相方。

「9時に開くってことは・・・ビズしてチャットしてカフェ飲んで・・・担当者の機嫌損ねないようにカフェの後くらい・・・9時30分に到着するように行こう」

なんてこった。そういうのは9時に開くとは言わないんだけどな。近所のスーパーも9時に開くが、開店と同時に行くと野菜も果物も到着してないか、陳列されてないかのどちらか。だから毎日10時以降に行く。La Postへ行く時も同じような会話をした。8時45分に開くなら9時に行こうという相方。いや、ちゃんと時間通りに開くはずだというわたし。じゃぁ、確認してみようじゃないかと開局5分前に張っていた。なんと時間ぴったりに開いた。"Bravo!"。ってわたしの国では当たり前なんですけどね・・・。窓口にひとりしかいない小さな局だが、このお姉さんは律儀で信頼がおける。一度山道をドライブしているのを見かけた時も見通しの悪いカーブで必ずホーンを鳴らしてスピードを落としていた。当たり前と思うようなことだが大半の人はやらない。だから交通事故が多い。

9時30分、担当者のオフィスに入る。この担当者は悪い人間ではなさそうだが、人と喋るのが苦手なようだ。こちらの聞いたことには答えてくれるが、逆に聞かなかったことは一切説明してくれない。以前彼女と机を並べて仕事していたというクリスティーヌが口をきいてくれなかったらどうなっていたことか。結婚式の予約を取りに行った日は大雪。書類提出の日は雨。心にどんより暗雲たちこめる。しかし、書類を見せるとあっさりとOKが出た。あちらはもう終わりの体制に入っていたが、右も左もわからないわたし達は食い下がった。

「あの当日は予約の時間より早く行って準備とかあるんですか?何時に行けばいいんですか?」

「時間通りでいいですよ・・・というか、みんな遅れてくるんで時間通りに始まった試しがないですけど」

・・・・。
自分の結婚式に遅刻するっていったいどんなだい。

しかし、彼女が口下手なことは逆に幸運だったのかもしれない。口うるさく書類にダメ出しされたりすることもなく、式の通訳のことも事前にスクリプトをもらって、当日は友人の英語通訳ということでOKが出た。

やったー!あとは30分程度で済むという結婚式を挙げれば成立。ふたりで小躍りしながら市役所を去った。

家に帰り先週末に越した内装全てが新しい新居で洗濯機をまわす。ホースがきちんと接続されていなくて、床が水浸しになった。形状的にきちんと接続するのは無理そうだ。なんという杜撰さ。

午後、新居にインターネットのプロバイダが工事に来ることになっていたが待てども暮らせども来ない。夜になっても来ない。プロバイダのカスタマーサポートに問い合わせると、曖昧な答え。ひとつだけ確かなことは翌週にならないと再予約は取れないとのことだった(ところが翌日工事の技術者から連絡があった。

「明日の午後行けることになったから、ちゃんと家に居てね」

どの口が言ってるんだい。もう笑ってしまうよ)

夕飯の買い物へでる。プロモの製品を籠に入れいつものおねえさんに会計してもらう。レジのモニターをじっと覗き込むと、

「これ、今プロモで、ほらちゃんと値引きされてるからね」

と誇らしげに指さして見せる。"・・・・ト、ト、Très bien"と答える以外にない。このスーパーでは釣り銭間違えたり表示価格とレジの価格が違ったり、とにかくよくそんなことがあって、わたしが"間違ってる"とか指摘するものだから、ちょっと気をつけてくれてるのだろうが、プロモとうたった商品がちゃんと値引きされるとか当たり前なんだけどなぁ。あぁ、本当に無邪気。

夜、リュカが帰宅する。頼んでおいた電話をかけてくれたかと訊ねる。

「今日は電話は電波がなくて繋がらなかった。このところなんでかほぼ電波がないの。電話会社に電話かけようにも何せ電波がないから」

・・・・。

こうしてあるコートダジュールの典型的な一日は暮れていく。


Michelina |MAIL