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2017年02月11日(土) |
Multicultural family |
昨年アメリカへ去ったジェフリーが仕事で帰ってきたというので居酒屋に集合した。行ってみると知った顔ぶれの中にわたしの母くらいの年頃の女性がいる。どこからどうみても白人のジェフリーがどこからどう見てもアジア人であるその女性を"She is my mother"と紹介し、みんなぶっ飛んだ。秀才肌で大人しい気質の彼は今までこちらが聞かない限り自分のことをあまり話さなかったので、誰も家族のことまでは知らなかったのだが、それを皮切りに彼の生い立ちが明かされることとなり非常に興味深かった。イタリア人とお祖父さんとドイツ人のお祖母さんの間に生まれたアメリカ人のお父さんはフランス人と結婚しジェフリーを生んだ。すぐに離婚し、お父さんは日本人と再婚しアメリカで日本人の母に育てられた。
「だから彼は日本語を流暢にしゃべるのね」
と言うと、
「わたしは家では日本語など一切話したことないわよ。この子が自分で猛勉強して、大学院を卒業したら日本に仕事見つけてきて移住したの」
とお母さん。それ以来ずっと日本で働き、何十年も経って、昨年友人に誘われて転職してアメリカに帰った。50歳を過ぎて初めて母国で就職。ワーク・カルチャーにすんなり馴染めず、会社からメンタル・ヘルスのカウンセラーを付けようかという提案を受けたそうだ。
お母さんが出現し、彼の生い立ちどころか女関係のことまで暴露された。
「モテそうなのに、いつも寡黙で女の子なんて興味ないって顔してるんです」
「そんなことないわよ。この子が若かった時はそれはそれは美しい青年でモテまくってあれこれやったのよ。いつもろくでもない女の子連れてきて・・・」
あれこれやった挙句に疲れて興味が失せたのか。納得。彼について不思議に思っていたあれこれの謎がとけた。
日本の永住権をキープするには毎年必ず入国しなければならない。嫌でもまた来年やってくるだろう。