My life as a cat
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2015年03月22日(日) Le vain

久々の″本当の″休日。友人と代官山で落ち合った。空気はすっかり春で、こんな日は何をしても新しい気持ちになる。

ランチをいただいたフレンチレストランではイケメン好青年のパリジャンがサーブしてくれて、″秘密だよ″とこっそりおまけのケーキをくれた。イケメンと秘密を共有する。なんて甘美なことでしょう。今日ほど、もっとフランス語を懸命にやってくればよかったと後悔したことはない。しかし、"R"を正しく発音することがキーであるラテン語が起源の言語の中でもフランス語は一番それが顕著ではないだろうか。しつこく"R"の発音を練習したおかげで、3歳児のごとくわたしが発した数少ない言葉を彼はきれいに全部理解してくれた。

食後の散歩は国の重要文化財にもなっている旧朝倉邸へ。都心の喧騒から隔離された、静謐な空間だった。庭園にはあらゆる種類の草木が植わっていて、クロエちゃんを連れてこられたら、と夢中になった。

″すぐ好きになっちゃう″という友人はフレンチのイケメン好青年から駅を歩いてた柴犬まで、街を一周する間にも沢山LOVEを見つけたようでとても幸せそうだった。彼女はあらゆる物事の本質にまでせまって鋭い洞察を披露してくれるのだが、いつでもそれが温かい目線の先にあることを感じる。

さて、家に帰り、友人が手土産に買ってきてくれた″ルヴァン″のパンをいただいた。″酵母″を店の名前にするくらいだから、そこがキーなのだろう、野性っぽい天然酵母の酸味が特徴で、ワインやチーズの欲しくなる味だ。虫がわかないように加工されて船で長旅をしてきた海外の小麦粉ではなく国産を使っているというのがウリでもあるらしい。わたしはそんなにヤワじゃないけど、やっぱり添加物は少ないに越したことがない。小麦粉アレルギーだと思っていたら、実は残留殺虫剤アレルギーだったなんてこともあるらしい。そしてこのお店、何が素晴らしいって、客に自分の店名の入ったバッグを持たせて宣伝効果を狙うより、ゴミがでないようにと適当なバッグをリサイクルして使用してることだ。宣伝ばかりが先走りしてクオリティが追い着いてないものばかりのこの世の中にあって、こういう崇高な精神は尊敬する。


Michelina |MAIL