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2014年11月24日(月) |
モンパルナスでガレットを |

ランチタイム。友人にホテルでピックアップしてもらいガレットを食べようとモンパルナスへ向かう。
車は凱旋門の12支に別れているランダバウトへ呑み込まれるように入っていく。中には車線もなくどの車もただただぐいぐいと自分が進みたい方向に分け入っていき、ハチの大群のようにとぐろを巻いている。運転技術うんぬんではなく、日本人のお人好しメンタリティではとても抜けられそうにない。助手席で顔を強張らせているわたしにかまうことなく、友人は自分の抜けたい通りに一目散、一発で抜けてみせた。車中では通行人や他の車にぶつくさぶつくさと文句を言いながらモンパルナスへ着くと今度はパーキング探し。路上はいけどもいけども路駐する車でびっしりと埋め尽くされている(しかし路駐もれっきとしたパーキングらしくて、ちゃんとチケットを購入するのだ)。わずかでもスペースを見つけると入ろうと試みたりしている。日本人的には車のスペース+縦列駐車の切り替えしスペースがなければ諦めるのだろうが、フランス人は自分の車だけが入るスペースがあればなんとか入れると考えているらしかった。いや、自分の車分のスペースがなければ前後の車に自分の車を衝突させてでもなんとか入ればいいとすら考えているのかもしれない。こうしてわたしたちの乗った車は車と同じ幅しかないスペースになんとか収まった。ドライブ中はジェットコースターかと思うくらい荒いのに(シートベルトがなかったら間違いなくふっとんでいる)、縦列駐車は妙に器用にこなす。フランス人は運転がうまいのか下手なのかまったく不明である。
モンパルナスは地方からの長距離列車の終着駅で、ブルターニュなどから都へ辿り着いた人々が続々とそこでガレット屋をひらき、やがて小さな名物となった。そのうちのひとつに入り、ガレットとシードルを摂った。東京では″Le Bretagne"などで食事用の塩っぽいガレットとデザートクレープにシードル一杯でけっこうな価格だが、ここではガレット屋は″庶民の食堂″的価格で気軽に食べられる。マッシュルームとチーズのガレットとハチミツのクレープを。どちらもとても美味しかった。
おなかを満たしたら、墓地を散歩。この墓地はカタコンブとは違い、立派な石碑が建てられていて、著名人もたくさん眠っている。墓には著名人リストも掲げられていて、ちょっとした観光名所のようだ。ここからカタコンブも目と鼻の先。わたしが死んだら・・・わたしはカタコンブのようなところで無名の骨として積み上げられているほうが気楽で性に合ってると思ったりする。