My life as a cat DiaryINDEX|past|will
遊びほうけた夏休みの代償を払わされるかのごとく仕事に追われていた。元気の源であった料理の時間と料理そのものを失うと、オイルが切れた自転車のチェーンのごとく心と体がぎしぎしと音をたてはじめる。起きたそばから疲労感に取りつかれた朝、窓を開け放ちコーヒーを啜っていると、どこかから風に乗って漂ってくる焼きたてのパンの薫りに何故か涙が出てきた。その夜、いつもより早く会社を出て野菜を買い込んで、ニラ玉とピータンの入った中華粥を作った。垂れ流しのテレビではなく映画も観た。″Love in the afternoon(邦題:昼下がりの情事)″のオードリー・ヘプバーンのあまりにもの可憐さに心ときめく。
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