My life as a cat
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2013年12月21日(土) 月夜の宴

クラシック音楽同好会の忘年会へ行ってきた。一人一品食べ物と飲み物を持ち寄って、楽器のパフォーマンスもご自由にという会で、ピアノ付きの小さなスタジオでの開催だった。国際色豊かな同好会なだけあって、テーブルにはあらゆる食べ物が並んだ。欧米人の皆さんはやっぱり雑穀入りの茶色いパンが好きみたいだ。自家製のを焼いてきてクリームチーズやサーモンを乗せたのが何種類か並んでいた。他にはマッシュルームとクスクスのサラダ、ケークサクレ、寿司、フリッター、ヨーロッパのチョコレートにチーズケーキ、料理好きが多そうだ。そして、乾杯をしたらすぐに演奏が始まった。ひとりめはクラシックギターを初めてたった2ヶ月のインド人の男の子。もちろんたどたどしくて、観客席から″カワイ〜″などという声が湧いていた。ここまではわたしが想像した通りの学芸会のようなノリだったが、次に出てきたイギリス人の男の子のピアノ演奏で空気が一転する。ホンモノだ。観客席は静まりかえり真剣ムードが漂う。彼は音大出身のようだ。次にドイツ人の男の子がピアノを弾く。なかなかの腕前。しかし、演奏を終わった彼が隣の席にやってきたので話してみると、日本に来てからピアノを持てないので練習は通っているピアノ教室でしかできないという。いやぁ、それで弾けてしまうのだから元々相当の腕前なのだろう。そして、うら若き日本人の女の子のバイオリン。このバイオリンも素人のわたしでも解るずば抜けたうまさだった。彼女はプロへの階段を着々と昇っているらしい。オペラを熱唱するブラジル人なんてのもいた。こんな本格的な演奏が間近で聴けるとは思わなかった。ひととおり料理と演奏を楽しんで、何も演奏できないわたしはキッチンでデザートを作っていた男性を手伝うことにした。イタリア人の祖父の″ザバイオーネ″の味をリプレイスするということだった。卵の黄身に砂糖とマルサラワインを混ぜて湯煎にかけてかき混ぜ続ける。10分くらいかき混ぜるとかなりとろりとしてカスタードクリームのようになってくる。それをサーブしてブルーベリーやラズベリーをたっぷり入れていただく。マルサラワインがかなり効いていて、アルコール入りのお菓子に目がないわたしにはたまらない。手伝った甲斐あって作り方も覚えた。今度自分で作ってみよう。

健やかで明るい人々、美味しい料理に美しい音楽、一年の締めくくりに相応しい素敵な会だった。


Michelina |MAIL