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マヨネーズ工場で、黄身は製品に使われ、卵の膜は肌の再生を助けるとして化粧品に、殻は気泡がうまく湿気をコントロールする効果があるとして、砕いて紙に貼り付けて壁紙になる。ゴミはゼロだ。家庭の揚げ物などから出る廃油は集められて、濾過されて、燃料となり車が走る。高度成長期に飛ぶように売れて、ブームが去ったら粗大ゴミとなり始めたピアノは、綺麗に傷を取り、磨き上げ、調律して、甦らせて、海外に輸出する。日本のピアノは質が良いと定評があるが、新品は高いため、やや安価な中古は人気があるそうだ。ピアノを作った人も、ピアノの最初の持主も、磨いて製品にして売る人も、またその買い手も、関わる人全員がハッピーであるということが素晴らしい。
それにしても。。。トピックとはずれるが、車や楽器は日本製の物というのは信頼が厚い。日本人だけが贔屓目にそう思うのではなくて、海外でも定評がある。生来の生真面目で繊細な気質がそうさせるのだろうと思うのだが、納得の行くものを製作して、そこに買い手がつくというのはなんと恵まれたことか。粗悪な製品ばかりを生み出すと言われる国だって、低賃金の労働力と量産を要求されているからに過ぎないのかもしれない。彼らに十分なお金と時間を与えれば、日本も顔負けの良い物を創るかもしれない。阪急のメニューの偽装などと騒いでいるが、きっとあのメニューに書かれたものは″理想″であったのだろう。しかし、理想を追い求めれば価格が跳ね上がる。この国は良い物づくりを出来る資質が整っているというのに、一方で製品が無闇に買い叩かれて、その現実を前に作り手の高尚な理想もくじかれてしまうこともあるのだろう。
″たけしのニッポンのミカタ″、金曜の夜に放送するのは″モッタイナイ″面白い番組だ。
「これからの物づくりは再生や廃棄のことまで考えて作らなければいけない」
というたけしの言葉があったが、どう循環させるよりも、そこがそもそもだ。
(写真:金曜の夜はまったりテレビがいいね〜 by クロエ)