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2013年10月27日(日) |
The new world |
新日本交響楽団のコンサートを鑑賞してきた。オーケストラを生で聴くのは初めてで、一人で行くのは気がひけたので、小団体でチケットをオファーしてくれたのはとても有難かった。さらにときめいたのはフランス人がけっこう来ていたこと。たまたま2席空いたところに年頃も同じのフランス人の男の子と着席した。フランス語を始めてから、妙にフランス人を引き寄せるような気がする。それとも今まで気付かなかったフランス人の存在が目に付くようになっただけか。聞けば、彼はパリではよくコンサートを観に行ったが、東京ではチケットの買い方からあれこれと解らず、これが初めてなのだと言う。
この団体はアマチュアなんだそうだ。わたしのようなド素人に上手い下手の判別などできない。しかし、美しい音色に酔いしれながら過ごす日曜の午後ほどいいものはあるだろうか。会場が大きな拍手に沸く瞬間の一体感など幸せに満ち溢れている。
演奏に酔いしれ、その合間にはフランスの話を聞く。好きな物だけに囲まれた甘い時間だった。
夜にカミーユ君と話した。この週末はスカンジナビアに住んでいるお父さんとカンパーニュで落ち合っているそうだ。割れて飛び散ったガラスの破片をそっと丁寧に拾い集めるように、散り散りになった家族をひとりひとり訪ねている彼の姿を思い浮かべて、なぜが目頭が熱くなった。コンサートのことを一通り話したが、やっぱり偶然とはいえフランス人男性と知り合ったなんてことは伏せておいた。逆にあちらから日本人女性と知り合ったなんて聞いたらあんまり嬉しくないものね。