My life as a cat
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2013年08月03日(土) ベートーヴェンの小径をなぞる

トラムで市内中心から30分、ハイリゲンシュタット(Heiligenstadt)という小さくて静かな町にたどり着く。ここは難聴となり生きる希望を失ったベートーヴェンが一度は死のうと遺書を残したところだ。気候にも恵まれて、散歩を愉しむには最高の日だ。小川沿いに続くベートーヴェンの散歩道を歩く。




この辺りは閑静な住宅地になっていて、犬や子供を連れたマダムの散歩道となっているようだ。ゆっくりと歩くこと20分、ベートーヴェンの像にたどり着く。




ここで銅像の脇のベンチに座って一休みしたら、ブドウ畑の看板の矢印のとおりに道を折れて、今年取れた新酒を出す居酒屋の連なるホイリゲ(Heuriger)の町へと向かう。




小さな石の階段を昇って振り返るとブドウ畑が広がっていた。目の前のブドウ畑のブドウの木には人の名前が入ったプレートが提げられている。ここでブドウの木を育ててもらって家庭で自家製のワインでも造るのだろうか。




う〜ん、どこかで聞いた名前!?まさかね。。。

ここからは閑静な住宅地の路地を町に向かって降りていく。歩くこと10分、ホイリゲの町の中心に出る。




たっぷり歩いておなかもぺこぺこ。どこかのホイリゲでランチを摂ることにした。しかし、昼から営業しているホイリゲは数少ないとのことだ。開いていてもメニューを見せてもらうと肉肉肉で食べられそうになかったりする。




犬と散歩していたマダムが"Martin's sepp"なら野菜もいっぱいあるというので、助言に従った。




中庭は静かで平穏。鳥のさえずりが聞こえる。




ランチはバッフェでサラダ・肉・チーズ・パスタ・パン。。。と本当に色んな種類のものが並んでいた。日本を出てから野菜不足に陥りなんとなく具合が悪くなりかけていたのだが、ここでもりもり野菜を食べると、走ってウイーンの中心地まで帰れるのではないかというくらい、みるみると力が湧いてきた。ワイン一杯とコーヒーも飲んで€16なり。ワインは特筆すべき味ではないように思うけど、この雰囲気を味わうのが醍醐味でしょう。満足です!




昼間のこの町はシエスタの習慣のある地のように静かだ。体調が整ったところで、足取りも軽く、またトラムに乗って中心地に戻る。

Michelina |MAIL