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My life as a cat DiaryINDEX|past|will
邦題:「東ベルリンから来た女」を観て来た。まだベルリンの壁が東西を隔てていた頃のお話。西の恋人以外、誰も信用して頼ることのできない孤独な状況下、自分の仕事を全うすることで、必死に自分の尊厳を守って精神を支えようとするかのようなバルバラの姿が切なかった。映画の解説には彼女が"小さな町に赴任してきた美しい女性"と表現されているのだけれど、わたしはその表現は適切でないと思った。表情が暗くて、いかにも多くの苦悩を抱えているような雰囲気。小さな町に赴任してきた時点では"美しい"なんていうさらりとして艶やかな印象はない。しかし映画が進むにつれて、そのやせこけた体の中に燃え盛る熱い情愛や温かさが見えてきて、映画が終わる頃には彼女の体の奥底に隠されていた美しさに魅了されている。二人の"いい男"に愛されるバルバラだが、さすがその資質があると思わせてくれる。
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