My life as a cat
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2012年11月23日(金) Au secours!



















メトロの駅でトイレに行きたくなった。駅をあがった広場のようなところに公衆トイレがあった。しかしそれがドアが電動の公衆トイレなのだ。これにはいやな思い出があっていい気がしない。パースの真夏の夜のこと。それまでドアが電動の公衆トイレには入ったことがなかったから何気なく入って用を足した。そして、出ようとボタンを押すも開かない。接触が悪かったのか、何度か押したら結局開いたのだが、この開かない数秒にもうあらゆる悪い想像が頭をよぎった。携帯電話も持っていなかったから、誰にも気付かれず公衆トイレで暑さで息絶える、とそこまで想像してしまった。ありえないこともないでしょう。入るべきか迷ってトイレの前で様子をうかがっていた。一見普通のトイレのようだ。得体のしれないボタンはない。でももしドアが開かなくなったら・・・ 周囲にあまり人が歩いていないし・・・・じっと考えていたら、ちょっと見た目の怪しいムッシューが現れて、トイレを使うのか?というようなジェスチャーをした。わたしはこれぞチャンスとばかりにムッシューに話した。カクカクシカジカでこのトイレがとても恐怖なのであなたはここにいて、わたしが出られなくなってドンドンやったらあなたは助けるのよ、OK? 褒めてるのか貶してるのかわからないが、フランス人は実際はまともでも見た目がちょっと怪しい人が多い(とはわたしの主観)。このムッシューもまさにそんな感じで、実はよい人のようで、このボタンを押して、などとひたすらジェスチャーで説明してくれた。

意を決して中に入り、ドアを閉め用をたした。さて流そうとフラッシュボタンを押すとフランス語のアナウンスが流れるだけで、水が流れない。パニックになり、何度も押すが流れない。こんなことをしてる間にも外で待っててくれるはずのムッシューがいなくなってるかもしれない、とまた悪い想像をしてしかたなくドアをあけて外にでた。ムッシューはちゃんと待っていた。わたしはパニックで"No flush, no flush"とムッシューに詰め寄るとにこりと笑ってひとこと返された。
"No English!"
わたしは仕方なく半べそをかきながら走り去った。

その後、エッフェル塔の近くの人気の多い公衆トイレの前でシンガポール人らしき家族がトイレのフラッシュがどうのと話しているのが聞こえてきた。聞いてみると彼らがどうもこう使うらしい、と説明してくれた。トイレのフラッシュボタンを押し(その段階では流れない)、ドアを開けて外にでる。あとは数秒後自動でドアが閉まり、中で洗浄が始まる。(後で調べたところによるとトイレの中では熱湯で壁も全て洗われてその後乾燥までされるとのことなのだ!!)そこまで終わってやっと次の人が入れる状態となる。これが時間がかかるから一人5分くらいはかかる。シンガポール人はさすがせっかち。家族5人で男二人と女3人に分かれて一緒に入り、トイレ洗浄を2回で済ませていた。なんでこんなトイレ作ったの、フランス人? ブツを流していないトイレのドアをあけて外にでるなんて普通はいやでしょ?しかも動作にぶいからドアが再度しまるまではずかしい思いをするわけ。後ろに並んでる人にブツを見られてしまうんじゃないかって気が気がじゃない。うちのクロエちゃんだってブツをちゃんときれいに隠さない限りトイレからでてこないですよ。

この公衆トイレといい、男女兼用とか有料とか、パリのトイレは曲者だ。

(写真:モンマルトルのジュテームの壁)


Michelina |MAIL