My life as a cat
My life as a cat
DiaryINDEXpastwill


2012年08月11日(土) 夏まつり

自分の身に起きたことがまだうまくのみこめていなくて、これに関してすらすらと書くことができないのだけれど、事実はひとつ、ひとめぼれ君との関係が終わってしまったこと。先週末ははじめて仙台に彼を訪ねて、松島を歩き、塩釜で津波の傷跡を見て、山寺へ登り、温泉へ入り、彼の作ったワインをテイスティングし、一緒に浴衣を着て花火を見て散歩をした。秋にわたしが訪れることになっているパリに彼も訪ねてきたいと言い、旅先で他人にわたしを「奥様」と呼ばれる度にこちらが恥ずかしくなるくらい嬉しそうな顔をしていたというのに。いったいどうしてこうなってしまったのだろう。彼は住居の定まらない暮らしを当分続ける気でいて、それでもどこにいても1ヶ月に1度はわたしに会いにくると言ってくれたが、わたしは一緒に重ねた楽しい時間が増えることに比例して離れていることがどんどん辛くなっていた。何度も何度ももう会わないほうがいいのではないかと考えたくらいなのだから、これでよかったのではないかと思う反面、こんなに自分の言葉をよく理解してくれる人と出会えたことにもっと感謝して、欲張らずに会えない時間を耐えているべきだったのかとも思える。答えがでない。しかし、わたしがどんな答えをだそうとも事実はひとつ。もう元には戻れない。別の方向を向いて歩き出す以外に選択肢はない。

あまりにも突然起きたことがショックで不思議と涙も出ないし、落ち込んでもいない。ただ、知り合って10ヶ月、悩み続けてきたことに対して、自分ではなく天に決断を下されたような腑に落ちない感覚だ。

昨日は会社の夏祭りだった。取引先や家族を呼んで会社の中庭で歌って踊って飲み食いを楽しんだ。わたしのように独身だと余計かもしれないが、たまに組織に属することのありがたさを感じる。先日、60歳で独身のマネージャーが倒れた時には彼の両親も老齢で不自由だからと同僚が着替えをもって病院へ行ったし、こんなお祭りの日にはシングルマザーの同僚の娘に奥さんと死別した同僚が肩車をしておもちゃを買い与えていたりしてお父さん役をやっていたり。どっぷりと漬からなくてもいい。でも、みんな人生に少しずつ足りないものがあって、それを少しだけ補えあえるのが組織ではないだろうか。


Michelina |MAIL