My life as a cat
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2011年02月14日(月) ヴァレンタイン・デート

半年も髪を触っていなかったダミアンを銀座の美容室にご案内した。適当に床屋で切ってもこのカッペリーニはそこそこ格好良くキマッてしまう。男はつべこべ言わず床屋で切るべし!などと発言しながらも、美しいカッペリーニが癇に障るので、美容室に連れて行き、ジュード・ロウの写真を出し、こうしてくださいと告げた。美容室など足を踏み入れたこともないダミアンはシャンプーされてまんまと居眠りし、髪を切っている間は借りてきた猫のごとく小さくなっておとなしくしていた。
「動きを出しましょうね」とか「ここのラインを保ちまして。。。」などという説明は理解していなかったに違いないが、ゲンキンにも「しかし、綺麗なブロンドですね〜」という言葉だけしっかり聞き取り、
「アリガトウ!!」
と急に元気になった。

わたしは隣で雑誌の山田詠美の"4 UNIQUE GIRLS"というコラムに読み入っていた。"放課後の音符"くらいしか読んだことがなくて、あまり良く知らないと言ってもいい物書きさんだけれど、このコラムは好きで見かけると読む。作者が感銘を受けた一条ゆかりさんの言葉を取り上げていた。

「20代のうちは痛い思いを沢山したほうがいい。それは"良い経験"になるから。楽しかった"良い思い"はただそれだけで、後には何も残らないの。」

本当にさすが一条ゆかりさん。山田詠美さんもきっと怒涛の20代を走り抜けた人だから、今この言葉に痛く感銘を受けるのでしょう。自分の20代を振り返ってみても、自分を成長させたのは良い思いよりも痛い思いだったと思う。ただ、「良い経験をした。ありがたい。」としみじみ思えるまでにきっとあと5年はかかるだろう。

さて、ダミアンのヘア・カットが終わり、感想を求められたので、
「WOW! ジュード・ロウだ!」
と持ち上げておいた。素直にその言葉を受け入れたダミアンはたいへん満足げに美容室を後にした。

バレンタインのデートは美味しい物探索に出かけた。ダミアンが美味しいマドレーヌが食べたいというので、丸の内のブリック・スクエアにいつも長蛇の列が出来ている"ECHIRE MAISON DU BEURRE"のをトライしてみようということになった。開店20分前にダミアンが並んでおくというので開店20分後くらいにのろのろ行くと、まだ買えていなくて、彼の後ろには既に長蛇の列が。。。。やっとこさクロワッサンとマドレーヌを手に入れて、食べてみる。う〜ん。。。。。バター50%有塩のクロワッサンはすごくバターが香っていて他店のとはあきらかに違う。が、並ばなくてよくて、値段を3/4くらいに落とすなら買ってもいいかな、というくらいで意見一致した。日本人の作る行列は大して宛てにならない。というか、日本以外に食べ物に行列を作るところがあるのだろうか。

ランチは"La Bettora"へ。ここは一時期は予約が殺到していてすごかったらしいのだが、落ち着いてきたのか、平日だからなのか予約が取れた。写真はアペタイザー。見ているだけでハッピーになった。パスタは選択ミスだったのか、口に合わなかった。しかし、デザートのマチェドニア(強いチェリーのリキュールに漬けたフルーツポンチ)はもう絶品。値段も"ちょっと奮発"ランチくらいなもの。"また来よう!"これでまた意見一致。

ダミアンにはわたしの大好物であるYOKOHAMA FRANCEのミルフィーユをあげた。あちらからのプレゼントは花ではなくて(クロエちゃんがひっくり返すため)、猫ごはんのレシピ本。人間並の手の込みようでちょっと面食らった。いつか3人で味わいましょう!?


Michelina |MAIL