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ロバート・ノックスというイギリス人が書いた"Historical Relation of the Island Ceylon(セイロン島誌)"は17世紀に東インド会社の船の修理に予定外に寄ったセイロン島で捕らえられた著者が脱走に成功するまでに実見したこの島の豊かな自然や風土、風習、冷血な王政のこと、そして最後に著者の壮絶な脱走劇を書いたノンフィクションで、スリランカという国に少しでも興味を持つ人ならば楽しめるのではないかと思う本だ。
先日スリランカからラージャパクサ大統領(スパイシーな雰囲気の名前だ)が来日して和平や人権問題について懇談していった。政治家の汚れや宗教弾圧などその本の時代から現在に至って根本は改善されていないように見受けられる。スリランカの空港でイミグレの長い列の一番前に行きたければ職員に小銭を渡せばいいというが、わたしは何もかも賄賂で動く国は嫌いだ。そういう国の人というのは正義感が大きく歪んでいる。しかし長い列の最後尾で出しても痛くもない小銭をだせば、、、、と想像すると自信がない。そうやって裕福層と貧困層がそのまま循環してしまっているのだ。11月にはタミルチェルバンが空爆によって殺されて、沢山のイノセントな国民がテロによって命を落とした。あんなに手付かずの豊かな自然が美しい国で血生臭い争いが起こっているというのは残念でならない。大統領は統計上仏教国となっている日本に盛大に光り輝くクリスマスのイルミネーションを見てどう感じたのだろうか。クリスマスに浮かれてその五日後には初詣に出かけているという柔軟さ(調子の良さともいう)が日本に平和をもらたしている一因ならば、良いとこ取りも悪くない。