DiaryINDEX|
past|
will
本当は今朝パースに戻るはずだったのに、色々あってエアチケットもポイッと棄てることになった。安いものではないだけにちょっと悔しい気がしていたものの、どのみちこの台風じゃ空港まで行くのも大変だったに違いない。マーヴの言うように「天の思し召し」だと思うことにしよう。
こんな日は読書に尽きると、たった1ヶ月半一緒に働いた同僚がお別れの時にくれた緑茶を入れた。働いているとはいえ、わずかに自由になる貴重なお小遣いでそれを買ってきてくれたことがちょっと申し訳なくてその気持ちがすごく嬉しかった。姑のビジネスに巻き込まれた挙句に借金を背負ってしまった彼女は働かなければならない。体調管理の為に1時間半以上の残業はきっぱり断っていたわたしのようにはいかず、夜の11時くらいに家に着くような生活を何年も続けているようだ。癌に侵されているにも関わらず、その生活から抜け出すことができない。抜け出せないから余計癌に侵食されてしまうのかもしれない。そして手術・入院という財布にも体にも痛いことになる。悪循環の渦に絡めとられてしまったような生活だけれど、人生ってそんなもの。不幸は不幸につけこんでやってくるみたい。その悪循環から抜け出す余力がないと侵食され続ける。彼女は明るくて、大学を卒業しようと懸命に勉強しているからそれは大きな希望。そしてわたしにもとても親切にしてくれた。きっと彼女は大丈夫、いつか適度に緩やかな生活と健康を取り戻せるとこの緑茶を飲むたびに力強くそう思う。