My life as a cat DiaryINDEX|past|will
夕飯の支度をしていると同級生のお母さんがひょっこりとやってきた。わたしが小学生くらいの時に20歳くらいで年老いたお父さんの再婚相手としてやってきたからきっとまだ40歳くらい。万年少女のようなつるりとした顔でいつもにこにこ笑っているけれど実はけっこうな苦労人。20歳そこそこで介護が必要な義理の両親の世話をして、彼らが逝ってしまってひと息ついたところで今度は旦那が事故にあって半身不随。うちの母はたまに「あの人は介護のためにお嫁にきたようなものねぇ。」と溜息交じりに呟く。それでも愚痴を聞いたことはないし、辛そうな顔も見たことがない。「うちね、今度バリアフリーにリフォームするのよ。」と母に楽しそうに話して帰っていった。嘆きたくなるような人生も、どうにもならない運命も、その中で自分なりの楽しみを見つけていける人は頼もしい。彼女のような運命に見舞われた人が愚痴を言い始めたらどこまでも崩れていってしまいそうな気がして、ずっと変わらずつるりとしていて欲しいと思った。
Michelina
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