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しばらく図書館に通って裁判の記録などを読み漁っていた。無実を晴らせずに死刑になった囚人。そしてその囚人と同じくらいの苦しみを背負って生きることを強いられたイノセントな家族。すぐ隣にあったのに今まで目もくれずに通り過ぎてきた不条理と苦痛に満ちた世界に愕然と暗い気持ちに包まれる。日本はもっともっと公平で良心的に裁判が行われているのだと思っていた。
今のわたしに一番不要なものは”考える余裕”だと、職を探して面接にでかけた。某電話会社は繁忙期らしく「大丈夫?忙しいよ〜」と言われ、意気込んで「忙しいのが好きです!」と答えたら即決で仕事をくれた。無我夢中で働こう。じっとして余計なことを考えていたのでは病気になってしまいそうだ。
家に着くとマーヴから手紙が来ていた。初めての手紙。あんなシャイ・ガイが女の子に手紙なんて書けるのだろうかと思っていたのにちゃんと一枚びっしり書いてある。左利きで紙を右下がりに傾けて不器用そうにでも懸命に汚い字を書く彼の姿を思い出した。この先何人こんな風に同じ気持ちを持って付き合える人が現れるかわからないから大切にしよう。苦しいけれど時間がそっと解決してくれるはずだから。