My life as a cat DiaryINDEX|past|will
仕事が山積みになってしまってついに休日に持ち越してしまった。体力だけでなく精神的にもかなりやられていた。お昼前に重い体を引きずって静まり返ったオフィスに着くと同じグループの新人ユウタも疲れ顔で出社していた。お互いに溜息交じりの挨拶を交わし黙々と仕事を片付けていった。休日は電話が鳴らない分だけ仕事が捗る。ランチはこんな日は美味しい物でも食べなくちゃと階下のレストランへ降りてみたらゆっくりと遅めのブランチをとっているような人々ばかりが目に付いて侘しい気持ちになった。戻るとユウタはもう引き上げていた。言われるがままに仕事を引き受けた挙句山のように積み上げてしまった自分の管理能力の無さを反省しつつも半分は同じ仕事をしていないからわたしの仕事の大変さがわからない人々に苛立つ気持ちもあった。もやもやとした気持ちで黙々と作業を続けているとマーティンから電話がきた。引越しの準備で大忙しだとかミケのために広い庭と大通りに面していない家を探すのだとか、、、あれこれと話した。高いビルの窓からわたしのストレスと同じくらいビルがぎっしり詰め込まれた東京を見渡しながら話している受話器の向こうにはだだっ広くて大らかな空気があった。本気でそう思ったわけではないけれど「もう帰りたくなっちゃったなっ」と言ってみたら「帰ってくれば?」とあっさり言われた。日本の就職事情も何も知らない彼はいつも無邪気にこう言う。でも嬉しかった。いつでも帰ってきてもいいと逃げ場を与えられていることが大きな心の支えになっている。
Michelina
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