仕事中、
酔いつぶれた女の子と
彼が消えた。
送っていったんだろうと思うけど、
時間的に考えて仕方ないのかと思ったけど、
彼は帰ってこなかった。
｢帰らない｣っていう一報が入ったときは
まだ時間、間に合いそうだったじゃない。
それをたまたま聞いてしまったら、
あたし、
また力入らなくなっちゃったよ。
笑えない。
作り笑顔って、
結構大変なんだよ。
思い知った。
あたしはまだ彼を意識してるんだって。
どうでもいい顔してるけど、
本当は苦しんでるんだって。
彼がどんなふうに帰らない件を伝えたかは知らない。
店側に｢直帰でいいよ｣って言われたかもしれないし。
ただ…
あたしが酔いつぶれても、
あなたは優しくしてくれないでしょ？
なんで？
ねぇ。
あのコとあなたの関係は何？
何も知らないから、
余計な考えが巡って
嫉妬でおかしくなりそうだよ。
別にいいよ、
そのコのことが好きで、実は付き合ってました、とかでも。
なんでもいいよ。
あたしを全否定してもいいから、
せめてちゃんと言ってよ。
物事を悪く考えるのは、
あたしの癖。
そうしてたら
余計に傷付かないでしょ？
前向きな考えなんていらない。
そんな妄想するから
勝手に傷付いて、
勝手に死にたくなるんだ。
だからあたし、
今日のことは、
ずっと疑い続けるから。
お願いだから。
キライにさせてよ。
あと２日、
たったあと２日頑張ればいいのに、
もうあの空間に行きたくない。
もうやだ。
こんなときになって、
本当に好きなんだって思い知らされる。
最近あたしが情緒不安定で
お酒を飲めば泣いてるのは、
他でもないあなたのせいだったのね。
自分でも気付かないふりしてた。
限界だ。
元彼以上に好きになってる。
困るよ。
あたしの人生で、
あれ以上の大恋愛はいらない。
穏やかなものだけでいいから。
そうなれないのなら、
あたしは誰も好きになりたくない。
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