土曜日は出掛けて。 植物園とか、食事とか、カラオケとか。 いつも通り、全てを支払ってもらうあたし。 男になら罪悪感は芽生えない。 華になら、 最初の頃は、ずっと嫌だったし、困ってた。 今はもう、慣れた。 店員さんが意外そうな顔をするけど、 あたしは笑顔で「ごちそうさま」と言う。 そういう関係。 華にあげたプレゼントは、ささやかなもので、 指輪に比べれば、お金なんてあんまりかけていない。 煙草3ケース、手作りクッキー、 いたく感激された。 そんなものだけで、日頃のあたしの行いは帳消しにされる。 なんて安いんだろう。 次の日は一日家の中で。 ごろごろしながら、過ごした。 ゆっくりと流れる週末の時間。 華は、あたしに、何の痕跡も残さずに帰った。
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