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2012年11月18日(日)

喜劇と悲劇

ある本で引用されていた一節。

人間は弱くて愚かで威厳の欠片もないにしても、生きのびる力だけは持っている。
これが喜劇の強調する眼目である。
悲劇の主人公はその理想のために苦しんだり、それに殉じたりするけれども、
悲劇の主人公にはそんなものは薬にしたくもないので、あっさりと生きのびる。
(ジョセフ・ミーカー 『喜劇としての人間』)

と振り返ると、典膳様の美しさはまさに悲劇の王道だ。
想像の世界で美しさを昇華させるのもまた、人間の逃げ道なのだろうなと思う。
三谷幸喜が震災を経て、こういう時こそ喜劇!と思ったのは"生きのびる力"への後押しか。

この手の言葉に惹かれるのは、何だかんだ言って、心穏やかならぬからでしょうなぁと思いながらも、
力にはなる。

さて。



alain

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