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2007年08月17日(金) 【ココヘル222】中絶経験のあるあなたに その4

【夏海より】

ココヘル読者さんからのメールです。
とても ヘビーです。
心が引きずられてしまう可能性があります。
もし 不安でしたら、『もう大丈夫』と思うまで、この先を読むのを待って下さい。
どうか どうか 負の感情に引きずられないように。
読者さんの感情に同化してしまわないで下さい。




◆◆
◆  読者さんからのメールご紹介その2


 一方、残念ながら前回のメルマガの私の声が届かないほど、
 苦しんでいる方もいらっしゃいました。

 掲載するのを一瞬ためらいましたが、むしろ応援メッセージを
 送ってもらおうと思い、掲載することにしました。


 【痛々しい感情がむき出しになった表現があります。
  読んでいて辛くなることもありますので、心が弱っていると
  思われる方は、この先を読まない方がいいと思います】



 大丈夫ですか?

 では、行きます。


 ★毎日自分を責め続けています
  Sさんより


>はじめまして。
>ずばりの題名にドキッとして心して読みました。

>私は5年前中絶しました。今年30歳になりました。
>その時の相手とは、結婚の約束があったにもかかわらず、昨年末、
>突如音信不通になり逃げられました。

 逃げられたのは辛かったですね。


>中絶後の私は、子供を殺しておきながら親の自分が生きている事
>が恥ずかしく、自分を責め続け、また彼の事も責め続けました。
>毎日泣いていました。
>人と接する事もおっくうになり、親や兄弟に顔向けも出来なく、
>孤独に生きています。

 もしかすると、身の回りの誰も、「辛かったね」と言って話を
 聴いてくれなかったのかもしれませんね。
 生きるのが辛かったでしょう。
 中絶そのものよりも、孤独の方が辛かったかもしれませんね。


>彼だけが世界で唯一そばにいてくれて、会話をし、支え合ってい
>る、そしてそれが続いて行くと信じていました。

 あなたが責め続けたにもかかわらず、耐えきれなくなってそっと
 去るまでの間、一緒にいてくれたんですね。ありがたい彼でした。


>現在、一日誰とも会話する事なく、メールをすることもなく、
>出かける事も無く、死ぬ方法ばかり考えています。
>人と接すると決まって非常に傷付きます。

>姿勢がよく、早歩きが癖の私はもうどこにもいません。
>「あどけない顔だね」とどこでも言われていた私も、笑ってばか
>りだった私も、テンポの良い会話が好きだった私も、強気だった
>私も、恋愛に積極的だった私も、
>・・・もう、探してもどこにもいません。

>気付くと、背中を丸め足元を見つめとぼとぼ歩き、コンビニの店
>員との対応でさえも恐怖です。

 今、この言葉があなたの心に届くかどうかは分かりませんが、
 人生は、いかに許すかという挑戦の連続なのです。

 少し厳しいことを言いますが、あなたは許す挑戦を既にあきらめ
 てしまっています。


 愛すること、受け入れること、許すこと。


 人は死ぬ間際に、臨死の質問を受けるそうです。
 (私は科学的にものを考える方なので、脳が自分の人生を瞬間的
  に振り返る仕組みを持っているのだと解釈していますが)


 その質問とは、

 「あなたは愛することを学ぶために、何をしましたか?」

 です。


 もうすぐ死を迎える瞬間に問われるのです。
 やり直しはききません。
 この質問をされたときに後悔しても遅いのです。


 私からの、心からのお願いです。

 死を考えてもいいですから。
 死に方を考えてもいいですから。

 その死に際して、臨死の質問を受けますから、せめて後悔しない
 ように、今からでも許すこと、愛することを学んでください。



>童話「マッチ売りの少女」が、雪が降り積もっている寒い外から、
>暖炉と明るい灯りと温かな笑顔のあふれる親子のいる家庭の窓を
>じっと見つめているシーンがありましたが、その少女の気持ちが
>生きて来て今初めて分かりました。

>パートナーや子供や温かい生活とは一切無縁になってしまった私
>は、ちょうど昨夜、そのようにオレンジ色に輝く温かそうな家庭
>の窓を見上げて立ち尽くしてしまいました。

 今は幸せな世界が別世界のように感じているのですね。

 このシーンを素直に「うらやましい」と言えるようになると、
 あなたも手に入れる可能性が出てきます。


>どこで、間違えたんだろう。
>そう考えると、立ち直れずに自分も彼の事も責めてばかりだった
>自分が結局悪いのです。

 あなた自身が悪いと感じているのですね。それも辛いですね。
 まずは、ご自分を許すことから始めてみてください。


>体も傷付きました。精神状態もおかしくなりました。
>しかし、その後大人になって我慢が必要だったんだ。心に閉まっ
>て一人だけで泣いていたら良かったんだ。
>そうしたら心の孤独にはなっていたでしょうが、本当に天涯孤独
>の身の上にはならなかっただろうと、悲しく思います。

>誰にも気遣いのできなくなった状態の私が、自分でも存在してい
>るのかも分からないほど孤独になるのは当然の結果なのでしょう。

>精神的孤独なんていうのは、パートナーがいても皆持っているの
>ではないか・・・と私は思っています。自分の心の100をパー
>トナーが100解るわけではありませんので。

>どこか共有出来ていたり、持ち合わせていなくとも倍に楽しめた
>り、考えられたりする関係の人が周りにいることが当然のように
>思っていました。
>しかしながら、精神的にも、肉体的にも、実質的にも世界で本当
>の一人になるなんてことは考えもしませんでした。

 孤独になったんですね。辛かったですね。
 どのくらいの孤独なのか、私は想像するのみですが、
 自分のことを分かってくれる味方がいないことほど辛いことは
 ないですね。

 ★ここから先を読まれる方へ
  Sさんは少し混乱されています。そのまま受け取ると、読むの
  が辛くなると思いますので、読むコツをお伝えします。

  話を「堕胎した女」「女性」「男性」と一般化していますが、
  これは「投影」という心の働きです。

  「堕胎した女・女性」=Sさん
  「男性」=Sさんの彼

  というふうに置き換えて読んでください。
  Sさんも気づいていない、心の底にある痛みが見えるはずです。

  そして、Sさんがどんなに辛いとしても、それはSさんの人生
  の課題であって、他人が代わってあげることはできません。
  冷たいと言われようが、できないものはできないのです。

  できるのは、応援すること、見守ることだけです。

  敬意を持って課題と闘っているSさんを見守ってください。

  ★引きずり込まれないこと!



>堕胎した女が、恋愛する事も、結婚することも、妊娠・出産する
>ことも絶対に許されない事です。
>殺したときの気持ちや後悔や悲しみが昇華することはないですし、
>昇華したらそれは、より罪だと思います。
>一人で強く生きて行くことが出来ない場合は、自分で命を断つし
>かないのでしょうね。
>子殺しをして生きていた方が、おかしかったのです。

 Sさんは自分が恋愛することも結婚することも、妊娠・出産する
 ことも禁止してしまったのですね。

 Sさんは、自分が苦しむ人生を歩むことで彼に復讐しようとして
 いませんか?もしそうなら、それは、呪いのわら人形です。


 人を呪わば穴ふたつ


 呪いが成就して、相手が死んでも、自分も墓穴に入る。
 そういう意味です。

 何だか、とても残念な生き方です。



>男性は、自分の体を切り刻まれていません。
>術前、術後の膣や子宮の激痛も知りません。
>5年経った今も、その激痛に襲われることを知りません。

 激痛には、本当に同情します。
 継続的に痛いことは、心にとっても最大のストレスです。
 そんな中、よく頑張って生きてきましたね。

 痛いのだけは、本当に気の毒に思います。
 気休めでもいいから、時には痛みを抑える治療が必要でしょう。

 5年経っても痛いというのは、
 何かとても重大なことを抱えていらっしゃるのかもしれません。


 幸せな妊娠・出産に対しての希望を失うような・・・


 安易に「大変でしたね」なんて言えないような気がします。


 でも、辛いからこそ、
 誰かに分かってもらう必要があるんじゃないですか?



>妊娠初期の体の変化で、お腹の中に確かに新しい命がここにある
>のだと感じる事もできません。
>そんな男性達は、自分の子を堕胎により殺した場合、どんな気持
>ちで生きていくのでしょう。
>無かったこと、悲しかったこと、残念だったこと、そんな言葉で
>片付けることができるのでしょうか。

 なんだか、すごく恨みがあるようです。
 ことの詳細は分かりませんが、とても辛かったのですね。

 男性でも思いやりがある人は、自分の好きな女性が堕胎で傷つく
 のは「痛い」と感じると思います。少なくとも私は体がぞっとし
 ます。同じ痛みを感じることはできなくても、10%ぐらいは分
 かると思っています。


>子殺しで傷付いて、引きずって、苦悩しているのはいつも女性だ
>けですね。
>メルマガを書かれている方は男性の上、パートナーとの堕胎の経
>験はございませんか?
>しかも、最後の方に赤ちゃんのお話があったかと思います。
>その部分は不快なので読み飛ばしてしまい詳細は分かりません。

>男性は慈しみの心は持ち合わせられない性質なのでしょうか?
>ケアが必要なのは女性だけですよね?

 中絶の後心のケアが必要なのはほとんど女性のみだと思います。
 ですが、Sさんの場合、ケアすら拒絶しているように見えます。

 許しの道を本人が歩むと決めなければ、周りは本人の心の中に手
 を突っ込んで変化させることはできないですから、助けようがあ
 りません。

 「今は許せない気持ちで一杯だけれど、許しの道を行きたい」
 そう助けを求める声を上げさえすれば、周りの人も助けようがあ
 るのです。

 ケアすら拒絶している自分がいないかどうか、省みてください。



>CMで赤ちゃんが出て来るだけで、反射的に涙がこぼれます。全身
>の力が抜けてしまいます。
>街で赤ちゃんや幼児を見かけるだけで、憎しみの気持ちがあふれ
>ます。

>情報を提供する側も街を歩く方々も、皆自分のことだけですね。
>それは当然ですが、そちら側の方が中絶を話題にするのはとても
>苦痛です。
>一向にかさぶたにならない傷口に粗塩を擦り込まれているようです。
>自分でも四六時中傷口を広げているのに、さらに深く、広げられ
>ているようなものです。

>最後の方に赤ちゃんの話題を出したのは、究極のイヤミでしょう
>か?

 赤ちゃんの話題は、人によって全く受け取り方が違うようです。
 中絶を経験された方の中にも、自分を許し、堕胎した胎児に謝罪
 し、次は新しい命として会おうね、という気持ちになっている方
 もいらっしゃいます。

 その場合、赤ちゃんの話題は【希望】です。

 Sさんの場合、イヤミとしか思えなかったのですね。
 私としては何だか残念ですが、それだけ辛い気持ちで生きている
 ということなのですね。


>そんなこと書かなくても、十分自分を責めていますよ。まだ足り
>ないっていうことなんですよね?
>悲しみは止まりません。

>S

 この一文が、私には一番残念でした。
 あれだけ「自分を責めなくていいんですよ」って書いたのに、
 全く読んでいなくて、

 逆の意味に取っている。

 本当に残念です。


 辛い気持ちを抱えて、混乱されているのでしょうから、
 私の言葉は届かなかったのかもしれません。

 でも、再度言います。


 ご自分を責めるのはもうやめましょうよ。

 一歩でもいいから、許す方へ進みませんか?



◆◆
◆  Sさんへの応援メッセージをお願いします。

 正直に言うと、私自身、Sさんの辛い気持ちを少しでも助けられ
 るかどうか、全く自信がありません。

 ですので、こんな時ばかり頼ってしまってすみませんが、

 Sさんへの応援メッセージを送っていただけるとありがたいです。


 特に、「私は中絶のあとの辛さから立ち直った」という方からの
 メッセージが頂けたら本当に救いになると思います。

 私宛に送っていただければ、誌上でご紹介します。
 azma☆556health.com ☆を@に替えてください。
 (このメルマガに返信しても届きます)

 あるいは、こちらのページに前回および今回のメルマガを掲載し
 ました。コメントを書き込めるようになっていますので、
 応援メッセージを書いていただけると嬉しいです。
 こちらは、メールアドレスの入力(欄はありますが)は不要です

 ので、メールは気が引ける方でも書き込みやすいと思います。
 http://www.556health.com/archives/2007/08/post_220.html



◆◆
◆  今日のまとめ

 今日はうまくまとめられませんので、ひと言だけ。

 人生は、許すことへの挑戦です。
 どうか、自分を責めることから、許すことへと進んでください。

 
 


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