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| 2004年06月18日(金) |
わかってほしいけど。 |
「今日、行くのやめようかな」
しーくんからメールが来た。
怒ってる。 何通か、メールのやり取りをして、 受信ボックスのメールを見る。
「これは、誰?」
ほんとに思った。 そのくらい、いつもと違った。 怒ってるにしても。
あたしは始めそんなに彼が怒ってると思わなくて、 いつもの素直じゃないあたし全開で、
「じゃあもう今週は会わないどこう」
見たいなメールを、打ってた。
いつも、楽しみに待ってる金曜日なのに。 ああ、あたし、 だから素直になるんだってば。
電話をかけた。 「やっぱりきて」 『んー・・・』 「お願い」 『じゃあいったん帰って車でくるわ』 声を聞いたら、 強がってた自分はすぐ、ばかみたいに思えた。
「今すぐ来て。お願い。」
わかった。
彼は了承してくれ、約1時間後、あたしは彼を迎えに駅まで行った。
怒っているため、彼は無言。 話した言葉は、 「もう、めしくった?」 と、 「とりあえず着替える」 の、ふたこと。
あたしは、部屋にぺたりとすわりこんで、 彼の出方をうかがった。
着替え終えた彼が、スーツをかけて、 あたしのパソコンの前のいすに座って、 話し始めた。
彼が怒ってる原因は、あたしが思っていたのとは少し違うものだった。
少し、思いが食い違ってた。
だから、話し出しても、今までのように、すんなり、 仲直り ってわけにはいかなかった。
ただ、 あたしが彼の心に触れる一言を発してしまったことだけはわかった。
しばらく話したけど、 沈黙も多くて状況はあまりよくならなかった。
なんかちょっと 「どうしたらいいんだろう」 みたいな空気がお互いながれた。
あたしはなんだかすごく悲しかった。 彼がすごく冷たく思えた。 同時に、なんか自分に対するやるせなさみたいのもわいてきて、 ものすごく、 気持ちがぐるぐるしていた。
しばらくの沈黙の後、
「不安か?」
と、彼が聞いた。 問題の電話の日、 あたしがそういうふうに言ったから。
あたしは、 そんなことないよ、って言いたかった。 もうなんだか、気持ち的に限界だったし、 あたしの不安は、多分、 自分で説明ができないようなものだったから。
でも、 そんなことないよ、の言葉は出なくて、 笑おうとしたら、 涙があふれて。
にこっとした顔のまま、ぽろぽろ、ぽろぽろ、 こぼれた。
彼は、また重ねて、きいたかなあ。 きいてないかなあ。 忘れたけど、また、多分けっこう長い沈黙の後、
「すまん」
泣いたから、謝られるっていうのは嫌だった。 だから、 頑張って、首を振った。 あたしには、言うべき言葉がわからなかった。
ただ、悲しかったの。
泣き止んだら、この話はやめよう って、思った。
会社の話、 を笑ってたずねて、ゲンキな会話を頑張ってした。
多分このときまだお互いもやもやはあったと思うけど、 うまく説明できなかったから。
彼の「すまん」 に対してあたしも「ごめんね」を返して、 普通に戻ったんだ。
おなかがすいたけど、もう10時半だったから、 近所のファミレスへ行った。
『ほんというと、こっちに向かってるとき、 もう別にいいかなあ、って思ってん。 俺の怒ってる内容が』
『でも、怒ってた手前、どうしていいかわからんくてさ』
『思ってた事言ったらすっきりした。 すまんかったな。』
彼がそういって、ごはんは普通にいっぱい笑って食べた。
『あこが、「今すぐ来て」って言って、 おっ、と思った。 いつもやったら「じゃあもういいもん」 とかなんにな。』
あたしの、あの電話はよかったみたいだ。 素直になることがいつも一番うまくいく。
でも、 素直になる だけじゃ伝えられない不安があたしの中にはいっぱいあって、 でも、 それはやっぱりわかってほしくて、 でも、言葉が見つからなくて、 不安の正体もつかみきれてなくて、
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