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「覚悟」をしよう。
付き合うとき、そんな話になった。
わくわくドキドキの付き合いはじめ
のはずが、あたしたちはそんな話をしてた。
あたしたちはお互いを知ってはいたけれど、触れ合うきっかけはなく、付き合うなんてみじんも思っていなかった。
そんな中、あの日の一日ですべてが引っ繰り返った。
あたしも、いつもより大胆だったと思うけれど、 あたしは 付き合う ことに、ものすごく慎重で、 これからのこと、お互いの気持ち、まわりの環境、 すべてを考えすぎて迷宮入りしていた。
そんなあたしから見て、彼は、
好きになったから付き合う という結論を、安易に出しすぎている気がした。
あたしたちは普通の状態じゃないのに。
彼は、舞い上がっているだけでは?
あたしはそう思った。 だってあたしには、見えてたんだ、 付き合うことで生まれる悲しいこととか、ガマンとか、気遣いとか。
そういう、障害ってやつが。
箕面の山の展望台の駐車場で。
あたしはその気持ちをぶつけた。 だから、今は付き合えないと。 時間が欲しいよ、と。
彼はたくさんの答えをくれた。
この先、どのくらい会えて、どのくらい会えないか。 就職したら、どうなのか。 研究室の雰囲気から、会社の方針まで。 「環境」の問題をどうクリアするか。
あたしと付き合っていくうえで、これからどうなるのか、それを彼は彼なりに、考え調べて、そのうえで、
「覚悟」 を、あたしに、頼んでくれた。
俺も頑張る。 あこも、頑張ってくれへんか?
たとえ。 付き合わなかったとしても、あたしたちは一緒にいただろうから。
離れられなかっただろうから。
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