酒場と野球と男と女
DiaryINDEXpastwill


2007年07月26日(木) 高校野球、終える…の巻。

        暑くて、熱い野球夏が、今日終わりました。

実のところ、これを記しているのは、今日から一週間後なんですが、

まぁ、とにかく、今日終わりましたわい。

 ガキンチョの野球に、勝手に付き合って10年余り。

 高校野球、最後の試合を終えた、今日。

無念にもウェティングサークルで、最後の瞬間を迎えた、今日。

夜、帰宅したガキンチョを、唯一の畳部屋に呼び、二人向かい合いました。



 よくぞ、ここまで野球を続けてくれた、と深く頭を下げるオヤジ。

 「いや、オヤジがいたから、オレもやってこれたと思う、

  オレの方こそ感謝してる、ありがとうございました」

 と、泣かせにかかるムスコ。


 幼稚園年少の時、たまたま見かけたリトルリーグの試合。

初めて観た生の野球にすっかり魅入って(それも自分と大して変わらない

ちびっ子の)、その晩、バット買ってくれバット買ってくれ、

バットが無いと、リトルリーグ入れないバット買ってくれ、と

一晩中泣きながら、ダダをこねたこと(6年後そのリトルリーグに

入団、関東優勝)。

 小学3年の正月、利き目の関係から、左打者に転向させ、

三が日で2000スイングを課し、寒風、ダクダクの汗で、やり遂げた事。

 小学6年の秋。バッティングセンターの帰り。

余りの不甲斐ない内容に腹を立て、帰り道、橋上から流れる川の土手に

バットを放り投げ、お前もうやめろ!と怒鳴り散らすオヤジ。

歯を食いしばりながら、一言も喋らず、

ただジーっと放り落とされたバットを橋上から見つめるムスコ。

見つめ続け見つめ続け、突然、気でも触れたかのように、

野球やらして下さいお願いします野球続けたいですやらして下さい、

と、号泣しながら胸元で懇願するムスコ。

 中学1年の夏休み。唐突に、練習行かないと宣言。

何で毎日毎日こんな野球ばっかりやらなければいけないんだ、と主張。

もっと普通の中学生でいたい、とキャンデーィズが憑いたムスコ。

 中学2年の冬。練習に行くのに、グラブを忘れ、気づいたオヤジが、

駅まで持っていく。

済まなそうに受け取るムスコの横っ面を一発張るオヤジ。

ホームにいる誰もが振り向くほどの、裂音。

 中学3年秋。シニア野球も全国ベスト16で終わり、高校までの猶予期間。

知り合えたプロ選手(当時浪人中、その翌年プロ復帰。塾長)の個人指導。

短期間で、どんどん上達していく面白さ、有難さ。

野球と真摯に向き合えた貴重な半年。

 高校入ってからは、あっという間でしたなぁ。

高校最後の年。様々な経緯から、打撃フォームが崩れ、模索の5月。

高校入って初めて、オイラにすがった。

オヤジ、どこが悪い、オレのフォーム、何が悪いんだ?

翌日から朝5時の親子練習。

新聞紙を丸め、白いビ二ールテープでぐるぐる巻きにし、打つ。

毎朝200球以上は投げましたなぁ。

大会、初戦日の朝は、近くの市民球場を借り、広いグランド、

二人っきりで、思う存分打ち込み、臨みました。

雨が降れば、マンションエントランスで素振り。

同じ野球部仲間何人かも、泊りがけで共の練習し、

最後の今朝(もちろん、この日が最後とは思わず)も、土手で、

投げ、打ってました。


 西東京ベスト16。4番サード。1年秋より、全公式戦スタメン出場。

決して恵まれた体格でもないヤツが、努めて努めて、得た勲章。

素直にオヤジ、感服です。


「いや、マジ、どんな監督よりも、一番オヤジが恐かったし、

 正しかった。上で野球したいんで、これからも頼んます」


 えっ?続き、あるん?

 スネも肩もボロボロよん!






熱血野球オヤジ |MAIL

My追加