極端なつぶやき
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2007年05月11日(金) 揺れる

今日は、ヨガの練習を気持ちよくできた。
ヨガの練習には、その時の自分の心の状態がでる。

私のやっているヨガはシャバアサナは最後に一度だけ。
呼吸を止めずに、呼吸に合わせて、アサナを連続してやっていく、ハタヨガの一流派のヨガ。

だから、イライラしてたり、心が落ち着かなかったりすると、途端に動きも呼吸も乱れる。
心と体は本当ひとつだなと思う。

今日は、涼しかったせいもあるのか、なんか集中して練習できた。

いい気持ち。

昨日、何年も前にベストセラーになった「負け犬の遠吠え」を読んでいて、「負け犬と純粋」という章を読んで笑ってしまった。
私は三十代半ばのまさに負け犬女なんだけど、この「負け犬と純粋」という指摘がドンピシャ。

恋愛に純粋さを求めすぎる。
一生愛し合える人としかセックスしない。
「だって、私普通に幸せになりたいだけだもん」と負け犬は言うが、「その普通の幸せがどんなに難しいものか、わかってんのか!」。
などなど、いちいち自分に当てはまって、声を立てて、笑ってしまった。



本当やね。

私は、純粋を求めるから、元BFを好きになり、3年以上セックスはおろか、デートもほとんどない関係を続けたんだな。
あの距離だったから、元BFの嫌なところは目に入らずに済んだし、夢が見れた。

元BFと関係を育ててきた3年。
私は、彼をすごく美化?していた。
美化という言葉が正確かどうかはわからないけど、とにかく彼のいいところばかり見て、悪いところは全く見えなかった。

失恋するまでの彼に対するイメージは、優しくて、照れ屋で、人を頭ごなしに否定しないで、人との違いを尊重してくれて、純粋に音楽に打ち込んでいて、私をありのままに受けとめてくれる人というもの。
はは、今振り返るとすごいなー
生身の人間に、それも週1、2回は会っていた人間(二人きりじゃなく、サークルの練習でね)に、ここまでいいイメージを持てるなんて、、、
本当にいい夢を見させてもらったな。

振られてわかったのは、彼の弱さ。
私が彼に電話を何回かかけて、友達関係から距離を縮めようとした途端、彼はよそよそしくなった。
電話して話した時は、彼は受けとめてくれたんだけど、私の知らない彼の心の中で、きっと揺れてたんだろうな。

私が電話をかけてきてうれしいっていう気持ちと、私が近づいてきて怖い、重いって気持ちの間を揺れてたんじゃないかな。

そして、最後の最後は今までの関係を冷たく否定して、他人行儀に距離を取った。

弱い人。優しさと弱さは表裏一体だった。

彼は今、両親と住んでいる。
都内近郊にある、大きな一軒家。
サークルの練習で彼の家をよく使わせてもらったけど、すごくいいお家。
床暖房も入っていて、窓は自動シャッターがついていて、リビングは20人くらい座れる。
お母さんは美人で、優しくて、お料理が上手で、練習にやってきた私に、
「いつもありがとうございます」と頭を下げて挨拶してくれる。
時には、おやつを作っておいてくれたりも。


これも彼に振られた今考えると、すごいことだよね。
30代半ばのミュージシャンの男。
それも、全くメジャーな分野の音楽でなくて、相当マイナーな分野で、小さいライブハウスでコツコツやっていて、収入もあんまりなくて、そんな息子を大事に大事に小言も言わず、支えてくれる両親。
まるで、奇跡のようなご家庭。
こんな家があるんだね。

ほとんどの人は生活のためにお金を稼がないといけない、そのために時間とエネルギーを費やしている、そして、その中で社会・世間に自分を合わせる、自分を変える。
でも、元BFはそういうお金持ちで優しい理解あるご両親がいるから、そういう家庭に支えてもらっているから、それをしなくていい。
そういう環境があってこその、人への優しさ、包容力なんだよね。


私は、母親に受けとめてもらうっていう経験をほとんどせずに育ったから、ああいうBFの家庭が羨ましかった。
そして、BFに恋愛感情を持ったのは、自分があんな家に生まれて育ちたかったという願望の現れだった。

そして、確かにもらった。
元BFから、確かに暖かいものをもらった。
恋愛関係は無理だったけど、確かにもらった。

最後は悲しい終わり方だったけど、彼の弱さが前面に出た終わり方だったけど、でもその過程では幸せだった。
あんな純粋な関係が持てて、あんな純粋な夢が見れて幸せだった。









今、頭の中にいろんな考え、気持ちがある。


今度、男の人を好きになる時は、ここまで純粋な夢を見ないようにしよう、とか
今度、付き合う人は一人暮らし歴の長い人にしよう、とか
私は本当に純粋な夢を見すぎてたんだな、とか
元BFは、意地悪な目で見れば、坊ちゃん、甘やかされた長男、自分がいかに恵まれているかってことに鈍感な人、今の自分があるのは、今自分が音楽活動をあんな風に気ままにできるのは、ご両親がいるから、守ってくれるから、全部自分の実力と思うなよ、とか
あーあ、やっぱりBFに戻ってきて欲しい、今度はそんなに夢を見ないから、そんな純粋関係を求めないから、とか
BFに今度会った時、冷たくされたら辛いな、とか
逆に、今度BFに会った時自分はどんな態度とるんだろう、とか
今まで通り、仲良くできないかな、とか
無理かな、とか
心変わりの相手と彼はどうなるんだろう、とか

もう、いろいろ。



今は、そういう自分を自分で受けとめて、体の感覚を大事にして、体が気持ちいいことをする。





音楽に関して、男と張り合っていたことに気づいてよかった。
なんか、人に認められるためのパフォーマンスになっていた。
早くいいパフォーマーになりたい、早く一人前になりたいと焦っていた。


でも、今回の失恋で、まずは自分が気持ちよく生活していくことを大事にしようと思った。
音楽・パフォーマンスは、生活を豊かにしてくれるもの、人に認められるためのものじゃないことに気づいた。
音楽・パフォーマンスの分野でも、男になろうとしていた。
それはしなくていいことに気づいた。

まずは、私が楽しむこと、それが大事。











追記
私、彼のお母さん好きだったな。
夢みたいなお母さんだった。
優しくて、きれいで、包容力があって、、、
でも、自分があって、子どもに依存してなくて、、、
あのお母さんに会えただけでもよかった。
癒された。

彼の心変わりの相手のヨガの先生もすごく素敵な人。
彼を通じて、彼女に近づけてよかった。


元BFは弱い奴だけど、女を見る目だけはある。
よかった。
彼を通じて、素敵な女性に二人も会えてよかった。


betty1102 |MAIL