ルイーダをサルベージするべく、キサゴナ遺跡へ向かったオニオン。
右手には剣を、左手には盾でなく、薬草。 モンスターを倒しながら、時々薬草をかじりながらルイーダ探し。 ちょっと薬草にも飽きたから 宿屋からマヨネーズでも盗んでおけばよかったなどと1人無駄口を叩く。 何度か戦闘を繰り返し、遺跡の奥でようやくルイーダを発見。
ルイーダはてっきり迷子になっているのかと思いきや 岩に足が挟まり動けないという なんともツッコミどころ満載な状況であった。
しかも、ちょうど向かい側にはボスとおもしき大きな亀さんが見えた。 どっしり構えた亀さんがこちらを睨んでいて近づこうにも、近づけない。 薬草も少なくなってきたので、一旦ルイーダを置いて逃げ 薬草を買いため体勢を立て直してから再び挑む。 なんてことも考えたが、勇者に敗北はないという格言を元に 「お嬢さん、待ってな、すぐに助けてやるからな」 なんていう臭いセリフを吐いた。 そんなかっこいいこといいながら、体は思うように動かず 職業は勇者ではなく、ただの旅芸人だったことに気づいた。 しかし、引けに引けず、亀さんに気づかれないよう そっとルイーダに忍び足で近づいたつもりだったが、やはり気づかれた。
「ちょっと待って、決して縄張りを荒らしにきたわけじゃない そこの女性に興味あるだけ」 などと弁解をしてみた。 モンスターに言葉が通じるのかどうかは怪しく おまけにべっとりとモンスターの生き血が染み付いた剣に そんな説得力が生まれるはずもなく。 亀さんは憤怒し、そのまま戦闘が始まった。
亀だけあって守備力が高く、 いくら攻撃しても、微々たるダメージしか与えられず それでも、オニオン必殺のアクロバットスターをルイーダの前で決めていた。 これは、身のこなしがアップして相手の攻撃を回避しやすくする技である。 正直、まったくといっていいほど効果は表れず 二回攻撃しては、薬草を食べて戦いを組み立てていた。 そして一瞬の隙をついて、また薬草を食べるの繰り返し。
なんとか、HPを半分維持したまま、亀さんを倒したオニオン。
そして、岩に挟まったルイーダを助けてあげた。 助けてあげた途端、ルイーダはオニオンの肩に手を回し そっと抱きしめる、なんていう展開はなく 大して感情のこもっていない 「ありがとう」 の一言だけ。 本当に 「ありがとう」 という気持ちで胸がいっぱいなら キスぐらいしてくれてもいいじゃん こっちは命がけなんだぞ、オニオンはちょっぴり拗ねたのであった。
こうして、無事ルイーダを救出。
|