土砂崩れの現場に、なんとか無事にたどり着いたオニオン達だったが とても二人だけの力ではどうすることもできないほど、見るも無残な状況であった。 早くも諦めムードが漂う中、瓦礫の向こう側から人の声が聞こえてきた。 「おい、そこに誰かいるのか」 話を聞いていくと、どうやらその声の主は峠の道の先にある セントシュタインという城下町から除去作業のために派遣されてきたらしい。 さらに話を聞くと 「ルイーダ」 という女性が、峠の道が土砂で通れないので 迂回路として遺跡を通ってウェルロ村に向かったらしい。
つまり、わざわざこっちから出向かなくても 宿屋で何泊かしていれば問題解決だったわけだ。
まぁ〜、とりあえず土砂崩れに関しては一安心だ。 だが、問題なのはルイーダだ。 無事にウェルロ村までたどり着いているのかどうか。 そもそもなんで、こんな一大事なときにウェルロ村へ向かう必要があるのか 話の流れから察するに急ぎの用件なのはわかるが モンスターが根城としている遺跡を通るなんて決してよい判断とはいえない 身に危険が及ぶのをわかっている上での村に向かう理由はなんだ 導かれる答えは・・・まったくわからん。
一緒に居たニードと議論を交わしたが結論は一向に見えてこないので 安否確認のためにも、一旦村へと引きかえすオニオンとニード。 村長に報告の義務もあるし。
草原でモンスターを蹴散らしながら村を目指していたオニオンは薄ら薄ら確信していた。 「ルイージ」 だが 「ルー大柴」 だが知らんが、そいつは村までたどり着いていないと・・・。 そしてその先も、おぼろげながら想像がつく、 きっと、ルイーダは遺跡の中で迷子になっていて なんやかんやで、オニオンが探しに行く羽目になると・・・。 そうこれは、運命と呼ぶにはあまりのも当たり前すぎる展開。
村に戻ってみると案の定、ルイーダはたどり着いておらず 「すまぬが、遺跡へ探しにいってはくれないか」 と村長に言われ 【はい】 【いいえ】 の選択肢が画面上に出てきて 真っ先に 【いいえ】 を選んだオニオン。 『絶対に嫌です』 『なんで俺が行かなきゃならないんだ』 『あんたの息子に行かせろ』 『俺はもう風呂に入って寝るんだ』 何度も何度も 【いいえ】 を連打しても 「そこをなんとか」 と村長に脅迫に近い説得をされ オニオンが 【はい】 を選択するまで永久にループし続け、一向に会話が進まず しかたなく、しぶしぶ首を縦に振った。
なんやかんやで、オニオン1人で遺跡へとルイーダ捜索に行く羽目になってしまった。 本来ならオニオンはウェルロ村の守護天使なので星のオーラために働かなくてはならない。 しかし、天の箱舟が地上に落下してしまった今となっては、星のオーラなど腹の足しにもならないので 遺跡なんかに向かわなくてはならないなんて、まったく迷惑な話だ。
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