The あぽ家
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2009年06月23日(火) 止めろメロス

最近何だか寝つきが悪いです。
切ないです・・・朝が(笑)

寝しなの太宰はよくないね。

生誕100年の桜桃忌に合わせて、図書館で太宰を借りてまいりました。

でも、すっかり忘れてて土曜日の夜から読み始めたんですけど、他の本との並行なのでなかなかこれが思うように進まない。

彼の知識の豊富のなせる業なのでしょう。

マルクス、レーニン主義やら画家、詩人、演奏家など、「しらねーヤツら」が出てくる、出てくる。

横ちょに解説が載ってるんですけど、それみて「あ〜」ってならないところが私らしくて腹立たしい。

聖書の引用なんてそこいらじゅうにあって、太宰の「だざい」は堕罪なんじゃないの?と上手いこと言ったねとほくそえむ。


実は、わたくし、太宰は初めて。

いえいえ、知ってますよ、作品はね。


「問題です! 次のうち太宰治の作品はどれ?」

1. 我輩は悪寒である
2. ある悪寒の一生
3. 悪寒工船
4・ 人間失格

みたいな、知識でね。



すげー、サービス問題w



有名だもの、何となく内容的には知っている。

でも、読んだことはなかった。

『走れメロス』以外はね。

まだ全部は読み終わってない。 

終わってない段階の中間よりも終盤報告。


太宰・・・けつが難解。


ボラギノール系のけつじゃなくて、起承転結のけつですよ。

『富嶽百景』なんて、読み終わって「・・・で?」と、

『トカトントン』で「はっ?」と思っただけでなく声にも出ましたからね。

かの有名な『人間失格』に至っては、最後の最後で「ええええーっ、それいる?」ってなった。

どうやらきちんと読みこなせていないらしい、もう一度読まないと解らないのかもしれない。




何て面倒な(笑)


そして『走れメロス』

これは学校の教科書に載っていた。

だから(しぶしぶ)読んでいる。

実はわたくし、この話が嫌い。

しらない人はいないと思いますけど、便宜上あらすじを(笑)

メロスは妹と二人暮しの牧人だ。婚礼の近い妹のために市に買い物に行く。
するとその市は人を信じることが出来ない王の為に人々は殺されていた。
メロス激怒! 王様を殺す!と息巻いて登城、捕まる。
死刑に処されることとなるが、3日待てと頼む。 村に残っている妹の結婚を見届けたらいつでもどうぞと。
信じない王にこう言う、代わりに親友セリヌンティウスを人質に出すと。
走って村に帰って結婚式をして走って帰ってくるメロス。
約束を守ったメロスに感激して王は赦し、そして自分も仲間に入れてくれという。
「王様万歳」という群集の歓声でめでたしめでたし・・おめでたい(−−;。




嫌いだわー、メロス。



激情にかられて何の勝機もなく突っ走っていって捕まり、挙句の果てに妹のために3日待て?

王様のところに行く前に考えようよ、妹のこと。

しかもその代わりとして親友を人質に?

何だろうね、その事後承諾。 

とりあえずは相手の都合も聞きなさいよ。

「ちょっと急用なんだけど、お前、3日くらいひま?」

今、世界で一番暇だと思われる悪寒でさえ「あ、、木曜の夜はBOSSあるから駄目だね」ってなるぞ。

最終回だぞ、見逃せない(笑)


セリヌンティウスよ。 

親友なら教えてやるべきだ。

「お前のそういうと直したほうがいいぞ」って。


そして王!お前もだ。

何で前向きに明日を目指しちゃってるの?

しかも頬まで染めちゃって。

本当に改心したなら過去を振り返れよ。

今までやっちまった自分の罪と向き合うのが筋だろう!

それが本当の改心ってもんだ。


群集も群集、「万歳」はないだろ。

結果オーライで愛と真実と友情の三部作みたいになってるけど、これは、メロスが自分でまいた種だから。

むしろ走って当たり前。




そうなる前に誰か「止めろメロス」だから・・。



「後先考えないと大変なことになるよ」というイソップ童話だと思う。



と、昔思った私は、今も同じ感想を持ったまま進化してませんでした。



嫌いだわー、メロス。



そんな怒髪天な感想を持ったわたくし、悪寒。




どちらかというと、メロス寄り(^^;






近親憎悪(笑)



もうひとつの太宰の代表作「斜陽」

最初の一行を読んだ相方。

「スウプ」って、、、と大爆笑。

さらに次のページで「スプウン」って、、、もう無理と転げまわった。


ヤツにかかれば太宰文学もギャグ。




ちょっと同情(笑)


aquri(K) |blog