『お茶漬けの味』1952年製作 小津安二郎監督作品 を見る。
『早春』の面白さにどっぷり浸っていたせいか
冒頭から役者さんたちの台詞回しが浮いているようで違和感を感じた。
小津安二郎監督&野田高梧脚本の独特な台詞運びが勝っているのか、
役者さんが演じこなせていないのか。
だけど見ていくうちに、それはそれとして引き込まれていった。
特に佐分利信の佇まい!
表面的には淡々とした演技ながら、とめどもなく深い味があるというか、
ただ静かに台詞をしゃべっている場面にも
あまりの可笑しさに声を出して笑ってしまった。
予測不能な摩訶不思議な魅力を感じさせる役者さんだ。
妻役の木暮実千代が夫を必要としていた事に気がつくラストの件は
『或る夜の出来事』とオーバーラップしたが
やはり『或る夜の出来事』の胸キュンは秀逸だったと思う。
『お茶漬けの味』のラスト、夫婦が仲良くなる落としどころは
ちょっと急な印象がなかったではないが
あの位のトーンでの締めくくりもありだとは思える。
再見したいと思う。
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