| 2009年03月07日(土) |
橋本忍著「複眼の映像」 |
黒澤明監督にまつわるエピソードがつづられた本を
昨年一冊図書館で借りてみたのだけど
思いの外下卑た内容で興味が持てず、結局読まずに返却してしまった。
(女優さんとの関係とか、黒澤監督が自らセックスは弱いほうだと
言っていた・・・云々。そんな話はわざわざ読みたくない気分。)
比べるのも失礼なので比べるつもりはないんだけど、
橋本忍さんがお書きになった「複眼の映像」はとても良い本だった。
ただ悲しむべきは、まるで幼稚園のこどもが大学の参考書を
読んでしまったかごとく、初めて見る知るような語句、語彙の
オンパレードで、読んでいる時間より辞書を引いている時間の方が
長かったくらい。簡単な部類で言うと、華燭の典(結婚式)、
亭々(木がまっすぐ伸びている様子)など。
そのうち普段使っている言葉の意味も取り違えていやしないかと
(前後の文脈から推測するにも推測しきれない感を拭うべく)
全行、辞書片手に読んだ。
しかし、上から目線の小難しさや
押し付けがましさの微塵もなく、クールでさわやか、
全てを伝え教えてやろうという熱を感じさせていただいた本だった。
香りを味わうべく、もう一度読み通そうと思う。
あのままじゃあ、つっかえ過ぎだ。
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