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2005年10月13日(木) |
御主人様の成れの果て |
「見捨てないでくれ」と、御主人様が言った。 「傍に居させてくれ」とも。涙を流しながら、懇願した。 その瞬間、三年間の主従関係は消滅した。 御主人様は、ただの男になった。 もう、呼びかけるときも名前で呼び捨てだ。そんなことも何のためらいもなくできる自分にも呆れた。
なぜ、主従関係が消えたときに縁を切らないで彼-Sam-を傍に置くことを承知したのか? 一つは、彼とのセックスが捨てがたかったこと。 三年もSMを続けてきたのだ、快楽も苦痛も私以上に私の好みを知り尽くしている。 そして一つは、Samに償ってほしかったこと。 三年間で私に与えたダメージ、別れる原因になった一連の出来事で被った被害を。 もう一つは、あれほど崇拝し焦がれた「御主人様」の成れの果てを見届ける、一種自虐にも似た興味。
Samは忠実に、私の性欲を満たす。 SM的な行為は一切させないけれど、以前の私からは想像もできないような直截的な欲求も私は口にして、まるでSamを道具のように扱う。 Samがそれを望んだのだから、遠慮なんてしない。 焦らされたければそう言うし、深く貫かれたいときははっきりと言う。
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