月に舞う桜
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★合計13冊 18. ル・クレジオ『戦争』 19. 加藤直樹『トリック 「朝鮮人虐殺」をなかったことにしたい人たち』 20. ダニエル・デネット『解明される意識』 21. 古谷経衡『愛国商売』 22. オードリー・タン『自由への手紙』 23. 江國香織『ちょうちんそで』 24. 今野敏『パラレル』 25. 小寺聡編『もういちど読む山川倫理』 26. カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』 27. 染井為人『悪い夏』 28. ロバート・チャルディーニ『影響力の武器 なぜ、人は動かされるのか』 29. 村田沙耶香ほか『絶縁』 30. 西崎雅夫編『証言集 関東大震災の直後 朝鮮人と日本人』
※数字は1月からの通し番号
今月読んだ中で特に良かったのは ・加藤直樹『トリック 「朝鮮人虐殺」をなかったことにしたい人たち』 ・江國香織『ちょうちんそで』 ・西崎雅夫編『証言集 関東大震災の直後 朝鮮人と日本人』
江國香織は20代の頃から好きで、30代は少し遠ざかっていたけれど、この1,2年くらいでまた読むようになった。 好きな小説はもちろん、それほど好みではないストーリーでも、「あぁ、やっぱり江國香織はいいなあ」と思わせてくれる。幸福の中に甘やかなかなしみが漂っている空気感がいい。 『ちょうちんそで』は、江國香織の中でも好きなほうの小説だった。
加藤直樹『トリック 「朝鮮人虐殺」をなかったことにしたい人たち』と西崎雅夫編『証言集 関東大震災の直後 朝鮮人と日本人』は、関東大震災直後に官民が起こした朝鮮人虐殺についての本。 今年は関東大震災からちょうど100年なので、この機会に多くの日本人に読んでほしい。 デマから始まる虐殺、ヘイト感情、隠蔽、歴史的事実の否定……100年経った今でも、同じことを繰り返す芽は絶たれていない。
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