月に舞う桜
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2021年12月16日(木) |
寒い夜と、極上の幸福での本音 |
寒い夜、湯船に浸かって温かいお湯に全身を包まれたら、天国みたいに気持ちが良かった。 「このまま眠るように死ねたら幸せなのに」と思った。 続けて、 「お風呂で眠るように死ねたり、コンセントからプラグを抜くように一瞬で人生を終えたり、そういう安楽な最期が約束されていないのに、なぜ私は生まれさせられてしまったのか、なぜ私の人生は始まってしまったのか……」 と考えたら、悲しく、やるせなくなった。
これまで、人生で最高に楽しかったと思えるくらいのライブが何度かあった。 その帰り道は、いつも極上に幸福だった。 そして、そんなときは決まって「この帰り道で突然心臓が止まればいいのに」と願っていた。 反面、そこまで熱中できるライブの最中でさえ、心のどこかは常に現実的だった。 歓声を上げながら、翌日の仕事を考えて憂鬱になったり、「これが終われば、また疲弊の日常に戻るのだ」と頭の隅が醒めていたり、どうすれば楽に人生を終えられるのだろうとぼんやり考えたりする。
いつも、幸福に浸っても、浸りきれない。
これが、私の心の奥底にある本音で、実情。
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