月に舞う桜

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2019年03月11日(月) 貴方がそう言うから

ニコニコ「Toshl CRYSTAL ROCK チャンネル」の3/3配信回のこと。
有料チャンネルなので、あんまり書き起こすのは良くないかもしれないけど、会員ではない人にも知ってもらえたらなと思うので、書いておく。
書き起こすのは放送のごく一部なので、お許しを。

片耳に障害のある娘さんが、Toshlと握手するとき嬉しくて大きな声で「きゃー!」と言って飛び跳ねてしまい、迷惑だったかもしれない……と謝罪するToshloveさんからのメールを受けて。

===以下、Toshlの言葉==================

例えば障害をお持ちの方もそうなんですけど、あるいはご病気されてる方も、表にはよく見えなかったり、外見ではよく分からなかったりすることもたくさんあるじゃないですか。
だから、やっぱり、僕のほうも……自分はすごくつらいのに、なかなか人に分かってもらえないとか、僕も昔そういう経験というか、そういうことがちょっとあったりして、やっぱりそういうのって、つらいなっていうふうに思って、臆病になったりもするんですけど、でも、あまり気にせず。
何て言うか、みんな「助け合っていこうよ!」とか「何かできることあったら、するよ!」とか、そういう気持ちって少なからずみんな持ってるような気がするし、そういう人も多いと思うんです。もちろん、中にはそうじゃない人もいらっしゃるかもしれないですけど。
でも、そういう意味では、安心してそういうことを伝えたり、相手を信頼して何か助けてもらったり依頼したりっていうことは、逆に、された方も「よっしゃ!」って気持ちになって、それが嬉しかったり、そういうこともあると思うので、何か、気にせずにやっていってほしいなっていうふうに思うんですよね。

===書き起こし、ここまで==================

Toshlが、表にはよく見えないことや外見ではよく分からないことがあるというのをちゃんと知っていて、それを気に留めている人で良かった。嬉しいし、誇らしい。
自分のつらさを人に分かってもらえないという経験を、他者へのやさしさにつなげられるのは、やっぱり強い人だからなのだろうと思う。
(「みんな苦労してるんだから、お前も苦労しろ」系の人には、爪の垢でも煎じて飲んでほしい。)

握手会のとき、Toshlはいつもテーブルの向こうに座っている。でも、私の番になると、わざわざ立ち上がってこちらに来てくれる。Toshlがそうしてくれないと、手が届かないから。正直なところ、私はそれを申し訳なく思ってしまう。
たぶん申し訳なく思う必要はないし、Toshlも迷惑に感じてはいないだろうということも分かっているけれど、Toshlの気遣いが嬉しい一方で心苦しくもあるのが、偽らざる気持ち。
でも、なるべく、申し訳ないと思わないようにしよう。「気にせずにやっていってほしい」って言うから、申し訳ないと思わず、心苦しくならず、感謝の気持ちだけでいいんだ。
なるべく、そういうふうにやっていこう。

握手やお話できたときに思わず叫んでしまったり、ちょっと変な行動を取ってしまったりするのは、ファンならありがちなことで、そこに障害の有無は関係ない(障害特性上の何か、というのもなくはないけれど)。
だけど、本人や親御さんにしてみたら、「片耳に障害があるから声が大きくなってしまうことがある」ということと結びつけて、気にしてしまうのは無理からぬことだ。だって、いろいろなことを気にして生きるように仕向けられている世の中だから。
「気にせずやっていこう」と言うのは簡単だし、それですべてが丸く収まるわけでもないけれど、気にせざるを得ない世の中だからこそ、「気にしなくていい」と丁寧に言っていくのは大切なことだ。「みんなで助け合っていこう」の精神じゃない人もいる現実を踏まえた上で、言葉を慎重に選びつつ、でもはっきりと、言っていきたい。

Toshlの言葉が響くのは私がファンだからかもしれないし、他の誰かが同じようなことを言っても響かなかったかもしれないし、ファンじゃない人にとっては、Toshlの言葉も素通りするようなものかもしれない。
だから、いろいろな人が、それぞれの立場で、それぞれの言葉で、こういうことを言っていくのが必要だと思う。

あ、ちなみに、握手のときにやたら早口になったり素っ頓狂な声になったり目を見れなかったりするのは、これからも心の中で謝っておこうと思います。
ほんと、マジごめん。でも、仕方ないんだよ!

Toshlに出会えて良かったし、Toshloveでいて良かったし、出会えて良かったと思える人と出会えて良かった。


桜井弓月 |TwitterFacebook


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