月に舞う桜
前日|目次|翌日
2018年07月23日(月) |
こんな人を公認しているのが我が国の与党ですよ |
杉田水脈は、「生産性」のない人たちに税金を投入すべきではないと言う。 ここで彼女が言っている「生産性」とは、子供を産むことである。「生産性」の有無、つまり子供を産むか否かで、税金の投入先を判断すべきとの考えだ。
これは全国民に対する差別、人権侵害である。
こういう優生思想は、容易に他のカテゴリーの人たちに対しても向けられるだろう。 もちろん、彼女の発言は第一義にはLGBTへの侮蔑・差別だけれど、税金投入先の判断基準として「生産性」を挙げている点で、全国民に対する侮辱である(そもそも、子どもをもうけることを「生産性」と表現することが醜悪だ)。
私たちは国の未来のためではなく、己の幸せのために生きている。 税金は、国民ひとりひとりが健康に安全に、できるだけ生きやすくあるために、つまり国民ひとりひとりの幸福のために使われるべきものだ。決して「生産性」(子供を産むか否か)によって投入先や優先順位を判断すべきではない。
杉田水脈への反論として、例えば「同性愛者も養子を迎えることもある」のような議論を持ち出すことは、「生産性」に重きを置く思想に乗っかっている点で、かえって危険だ。
「生産性」の有無は問題ではない。 子どもを持とうが何だろうが、税金や法律や様々な施策によって差別が解消され、必要な支援を受けられ、生きやすくある権利がある。それが重要なのだ。
日本では、杉田水脈のような人物を公認する政党が与党なのだ。 それが、最も恐ろしいことだと思う。
何度でも言うが、杉田水脈の思想は、全国民に対する差別、全国民に対する人権侵害、全国民に対する侮辱である。 私たち有権者は、そう認識しなければならない。
◆「LGBTは生産性がない」自民・杉田水脈議員の寄稿文に、当事者団体が抗議(Buzz Feed News) https://www.buzzfeed.com/jp/saoriibuki/lgbt-sugita-mio?utm_term=.rh7NwbP7OD#.owR9R3yJdG
|