月に舞う桜

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2008年05月06日(火) hide memorial summit(1)出発〜LUNA SEA編

5月4日(日)に味の素スタジアムで開催されたhide memorial summit(2日目)のライヴレポートです。

hideが亡くなって丸10年という節目の今年、hideを愛する人たちが集まって、みんなで盛り上がった。追悼と言うよりは、お祭り。
hideゆかりのバンドやhideに影響を受けたバンドがたくさん出たのだけれど、知らないバンドが多かったので、最初はX目当てに行くついでにLUNA SEAを観られればいいやと思っていた。が、日が迫るにつれて、せっかくだからライヴを丸ごと味わいたくなった。今まで知らなかったバンドを知るいい機会だし。
それで、予定よりも少し早く出発。お茶にサンドイッチ、プリッツにチョコレートにガムを持って……遠足か!
思ったより時間がかかって、味の素スタジアムの車椅子席に着いたのは1時半くらいだった。2時予定だった開演が早まったこともあって、すでに東京ヤンキースが演奏していた。その前は、heidiというバンドが出たらしい。

スタジアムまでのアクセス、車椅子席の位置、誘導してくれるスタッフの手際、すべてにおいて東京ドームよりはるかに良かった。
が、音がむちゃくちゃ悪い。割れたり反響したりで、歌やMCが聞きづらかった。スタジアムって、こんなもんだったっけ。

東京ヤンキースから大トリのXJAPANの間に出たバンドと、それぞれがカバーした曲は次の通り。カバーについては私が気づかなくて漏れている曲があるかもしれないです、ごめんなさい。

・LADIES ROOM
・Dir en grey・・・MISCAST(X)
・the Underneath・・・DOUBT(hide)
・D'espairs Ray
・MUCC・・・DICE(hide)
・OBLIVION DUST・・・限界破裂(hide)
・LUNA SEA・・・SCANNER(hide)

メインステージの左右にサブステージがあり、サブステージの上に大型スクリーンというセットだった。メインステージを使ったのはDir en greyとLUNA SEAとXJAPANの3組のみで、それ以外のバンドでは左右のサブステージが交互に使われていた。
知らないバンドのときは乗り方がよく分からないので、促されたら手拍子するのと、退場のとき拍手をする程度。あとは、サンドイッチとプリッツで腹ごしらえしたり、各バンドのファンの様子を眺めたりしていた。バンドによってファンの乗り方や声援の仕方、メンバー名の叫び方が違っていて面白い。

知らないバンド、知らない曲が多くて、やはり少し戸惑った。でも、hideがみんなを結びつけ、私を彼らに出会わせたのだと思ったら感動して、何度も空を見上げた。
Xの曲をTOSHI以外の人が歌うのは好きじゃない(もちろん、MISCASTやCELEBRATIONなどをhideが歌うのは別だけど)。でも、Dir en greyのMISCASTは意外に良かった。TOSHIより低くて重いボーカルの声が曲に合っているのかも。
それから、MUCCのボーカルが「あー、緊張する!!」と言ったのが印象的だった。hideへの想いやサミットを盛り上げようとする意気込みが伝わってきて、嬉しかった。彼が初めて自分のお金で買ったCDは、hideのアルバムだそうだ。

3日4日のサミットの模様は5日にWOWOWで縮小版が放送されたのだけど、なんと、Dir en greyのMISCASTもthe UnderneathのDOUBTもMUCCのDICEもカットされていた……。hideサミットなのに、何てこったい。Xはノーカットだったから、まだいいけど。

LUNA SEAも知らない曲が結構あったけれど、大好きなROSIERをやってくれたのが嬉しかった。あれはかなり盛り上がった。
それまでちらほら見られた空席も、LUNA SEAの登場でほぼ埋まり、総立ち状態になった。バンドのファンだけじゃなく、スタジアム全体が盛り上がり始めた。
ライヴ中ずっと空を覆っていた雲がLUNA SEAのときだけ途切れて、青空が見えた。LUNA SEAの威力なのか、hideちゃんの力で起こした演出なのか。

LUNA SEAが退場して待つこと3〜40分。空は程よく暗くなっていた。
バンドチェンジのたび、会場には時間の隙間を埋めるようにhideの曲が流れていた。その曲が途切れ、そしてスクリーンにXJAPANのロゴが登場した……。

(つづく)


桜井弓月 |TwitterFacebook


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