月に舞う桜

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2008年01月13日(日) 大きな違いは

先週末に録画しておいたドラマ『となりのクレーマー』を観た。
主演の筧利夫が扮するのは、百貨店のお客様相談室の室長。
すごいんだ、仕事っぷりが。どのお客さんにも、とことん向き合う。「お客様に真心が伝わるまで」とか言って、とにかく誠心誠意やろうとする。

まぁ、ドラマだけどさ。

私が勤めるコールセンターは普通の問い合わせを受ける部署であって、クレーム対応係なわけじゃない。
でも、自分との違いを考えてしまったわけさ。

大きな違いは、愛社精神があるかどうかということ。それから、お客さんに今後も自社を利用してほしいと、心から思っているかどうかということ。
私は、仕事自体は真面目に丁寧にやっているつもり。自分のできる範囲で、誠実に対応しているつもり。それが、仕事をする上では当たり前だと思うし、いい加減な仕事ぶりを見せるのはプライドが許さないから。決して、「会社のため」じゃない。
私には、愛社精神というものがない。驚くほど。「お客さんにずっとうちを使ってほしい」なんて、思ったこともない。
名の知れた企業ってこともあって、ときどきお客さんから「信用している」と言ってもらうことがあるけれど、びっくりしちゃう。何で信用できるんだろう。うちを、って言うより、一企業を。別に、うちの会社が特別信用できないってことじゃなく、企業なんてだいたい似たり寄ったりで、そんなに簡単に信用するものじゃないと思っているので。

「仕事への姿勢が、私と筧さんじゃ、えらい違いだなぁ」と思いつつ、愛社精神を持とうなんて気はさらさらない。
愛社精神があるかどうかなんて、私には大したことじゃないのだ。それで仕事ぶりが変わるわけじゃない。だって、私は自分のために働いているから。
仕事は嫌だけどね。できればしたくない。
でも、仕方ないので、仕事する。仕方ないので、一生懸命仕事するのだ。筧さんのようには、一生懸命やらないけれど。

ちなみに、『となりのクレーマー』の本は買ったものの、まだ読んでいない。


桜井弓月 |TwitterFacebook


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