月に舞う桜
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2006年01月02日(月) |
飛躍したいときほど謙虚に、と。 |
昨日に引き続き、ひたすら映画を観る。またまた3本も観ちゃったヨ。 昨日観た『アナライズ・ミー』の続編『アナライズ・ユー』に、ジョニー・デップに惚れるきっかけだった『パイレーツ・オブ・カリビアン』(観るの、2回目だ)、ハル・ベリーがアカデミー主演女優賞を取った『チョコレート』。 『アナライズ・ミー』と『アナライズ・ユー』に出てくるロバート・デ・ニーロの腹心ジェリーは、ものすごくいい子分で、感動すら覚えた。ジェリーを主役にした映画を作ってもらいたいくらいだ。「裏切り裏切られ」が当然のマフィアの世界で、彼だけは何があってもずっとデ・ニーロについてきたのだ。しかも、支え方が決して目立たず、ちゃんと分をわきまえているのだ。なんていいヤツ!…マフィアにいいヤツも何もあったものではないが。 『チョコレート』でヌードを見せたハル・ベリーの体は、本当にきれいだった。無駄なものが何一つなくて、豹みたいに美しい。 そんなわけで、無事、DVDの返却期限(明日)に間に合った。めでたしめでたし。
ところで、今年の抱負……と言うよりは心構えみたいなものを考える延長で昨日今日とちょっと思うところがあって。 幸せなときは、得てして周りが見えなくなる。自分の幸福に浸ってしまって、大切にしなければいけない人たちの痛みに鈍感になりがちだ。そして、さらに始末に負えないのは、自分の幸せな空気を他人に押し付けようとすることだ。「ね、私、こんなに幸せなの。見て見て」と。 大切な人にいいことがあれば、その話を聞くのは嬉しい。けれども、自分が話し手となるときは、「私が聞かせたい私の幸せな話は、必ずしも誰もが聞きたいわけじゃない」ということを肝に銘じておかなければと思う。自分が幸せだからと言って、誰もが喜んでくれるわけではないし、誰もが感じ良く受け止めてくれるわけでもない。それは悲しいことでもなければ人間の心の狭さという問題でもなく、当然のことだ。そういうことへの想像力がないと、すぐ隣にいる人が抱えた事情に思いが至らなくて、他人を無用に且つ無自覚に傷つけかねない。 「他人のふり見て我がふり直せ」とはよく言ったもので、自分にもそんなことがあったなと思い当たることがあって反省した。風化させるには早すぎるけれど反省するには遅すぎる、そんな微妙に昔の話だ。 今年は、もしかすると転機が訪れるかもしれない。そうだといいなと願っている。何かがちょっとずつうまくいって、ここから脱出できたとしたら、その転機に有頂天になるあまり、周りへの配慮を忘れて他人を不快にさせることがないようにしなくては、と思った。そうでないと、主観的であれ何であれ、絶望を知っている意味がない。
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