月に舞う桜
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俵万智さんが久しぶりに歌集を出されたそうだ。 今回はお子さんとの日々を詠んだ歌が多いようで、テレビで紹介されたいくつかの歌からはお子さんへの温かい眼差しがふんわりと伝わってきて、まるでこちらまで子供の柔らかな肌に触れているような気持ちになる。 昔、NHKで『チョコレート革命』を題材にしたドラマがあった。 ストーリーはあまり覚えていないけれど、ドラマの中に出てきた歌がどれこれも素敵で切なくて、感情移入せずにはいられなかった記憶がある。 あぁ、こんなふうに自分の思いをきちんと込められる人っていいなぁ、しかも短い言葉にできるって潔くてかっこいいなぁ、と思ったものだ。 短歌は情熱的なものが多いけれど、短い分、情熱で身を滅ぼしたあとの言い訳がないところがいい。
俵万智さんの新歌集『プーさんの鼻』
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