パパが会社に行かない理由(わけ)

2005年09月01日(木) うつと家族の理解

自分の夫がうつ病だとわかった時、看護師である私は「まずは休息。家族の理解ある態度が大事。」と考え、その事にすべてを尽くすようにした。「大丈夫。必ず治る。今は休む事が一番大事。」と声をかけ・・・。自分にも自信があった。私はうつ病について理解してるし、決して怠け病ではない事も知っている。と。
そうしているうちに、主人は不安になれば私に意見をもとめ、私の言葉で安心するようになり、いつの間にか私にすっかり頼るようになってしまった。

休職1年経ち、復職に失敗した5月、「出勤できないのは、妻と喧嘩するからです。」と言った主人の言葉を聞いた時、私の中で全てが崩れてしまった。
「私が頑張った1年はなんだったの?周りの皆は第2子を次々と授かり、幸せいっぱいな顔をしている。そんな中、1日中家に主人が療養しているため友達も呼べず暮らしてきた。それでも、治って欲しいとあらゆる事をしてきた私は・・・?」
随分心が荒れた。不整脈を感じるようになり、胃痛が出現し・・・。子供まで何かを感じるのかどこか怒りっぽくなり、それを見るにつけ悲しくて病気をうらんだ。うつ病さえなければ3歳児を育てる幸せいっぱいの家族のはずだった・・・と。世間は家族に「理解ある態度」を簡単にもとめるが、うつ病の家族を持つ家族の苦悩はなかなか理解されない。そのサポートシステムはまだまだである。

あれから2年。
自分が妻として「うつ病への理解ある態度」がとれているかどうかはわからない。未だに「今回倒れたのはしゅうのせいだ」といわれる度に私自身も崩れてしまう。
でも、どんな人が私の代わりに彼の妻になろうとも、完璧にサポートできる人なんて絶対いない。きっと私じゃなくても同じように「○○のせいで調子くずした」なんて事になるんだろう。
なぜなら、それは病気が言わせる言葉だから。だから、真正面から言葉をくらわずにちょっと流して聞いてみる。そう言い出したら、「あ〜今調子悪いんだなぁ」ってくらいに考えてみる。
そして、愚痴れる相手に「ん〜な事いわれた!!」ってプンプンッと話しして、「あんたのせいじゃないから」って一言薬をもらう。

発病から3年。まだまだ、駄目妻だけど、やっぱりパパさんには治ってほしい。理解してるつもりなんだけどな・・・。


 < 過去  INDEX  未来 >


しゅう

My追加