My Prime Day's
さとりん



 Mai 〜彼女の部屋〜

CHINEMAに「PIRATES OF THE CARIBBEAN」
Libraryに「θは遊んでくれたよ」

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うー。

激務終了まであと2日。

それまでは書き溜めしておいた

Maiシリーズをお楽しみくださぃませ。


激務さえ終われば「不倫の事情」に戻ります。


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そして引越しまであと2日。

またマイからWくんに電話が入った。


「!!!!!!!!!!!!!!」


相変わらず言葉にならない奇声をあげているマイ。

またなだめること数十分。

2日前だというのに、まだ片付けが終わらないらしい。

そしてその後彼女はこう言った。


「フ、、、フェレットが、、、、

 死んでるーーーーーーーーーー!!!!!!!」




フェレット?

え?マイ飼ってたの・・・・・???


私もWくんもそんな話聞いたことがない。


とりあえず引越し2日前ということもあり

このまま片づけが終わらないんじゃホントにダメだろうということで

マイの反対を押し切って

私たちは彼女の住む家にむかった。


インターホンを鳴らすと

憔悴しきったマイが玄関からのぞいた。


そして何かを諦めたかのように私たちを中に入れてくれた。


「どうぞ・・・・」


扉を開けた私たちがまず見たものは

足の踏み場もないほどのゴミの山。

よくTVなどでゴミ屋敷を見るけど

ホントそんな感じ。

大きな半透明のゴミ袋がいくつも散乱し

ダンボールや雑誌や何かの食べかす、

そういうものにまじって洋服などが

ぐっちゃぐちゃに混ざっていた。


息をのむ私たち。


靴を脱ごうにも、どこに脱いでいいかわからない。

床の高さが30センチほど上がって見えるくらぃ

あたり一面ゴミだらけなのだ。


言葉を失った私たちにマイは言った。


「フェレットが・・・・・」


そうだ、フェレットだ。

でも、どこにいるの?


靴のままあがり

物をかきわけると、ケージが見えてきた。

そしてその中でぐったりしているフェレット。

見た瞬間、怒りで自分が抑えられなくなった。


「マイ!あんたフェレット飼ってたのっ!?」


「元、、、元彼に、、、、貰って・・・・」


「ちゃんとご飯とかお水とか与えてた!?

 もしかして飼ってることすら忘れてたんじゃないのっ!?」



どう見ても、そのフェレットは

ゴミの山に埋もれて、飼い主の目から遠ざかり

餌も水も与えられず忘れられていたような感じだった。


「ご、ごめんなさぃ、、、、

 私自分のことで精一杯で・・・・」



その瞬間、Wくんが押さえる手を振り解き

私はマイの顔を殴っていた。


何も言えなかった。

何も言いたくなかった。


とにかくこのフェレットの一生が悲しくて

可哀相で、マイが許せなかった。


そんな私を察してか、Wくんが

「こんなことになったのはお前の責任なんだから

 ちゃんと布でくるんで供養しよう?

 俺、動物霊園に連絡取るから」



と、言ってくれ、テキパキと動いてくれたおかげで

フェレットは無事供養された。


私は何もする気が起きず

何も言う気もなく

片付けをするつもりでマイの家を訪れたけど

私だけ先に帰った。


私は先に帰ったので

あれからどうなったか知らないけど

どうやら、無事片付けは終わったらしい。

もちろんWくんとマイだけで終わることがなかったので

業者にお願いしたそうだ。


私はあれからマイと喋ることはなかった。

彼女は何度か話しかけようとしてくれたみたいだけど

私がどうしても彼女を受け付けなかったのだ。


もうこのまま私の前から消えてくれ。


大人気ないけど、本気でそう思っていた。


だけど、彼女を無視できないような事件が

まだ起きるなんて、このときは思いもしなかった。

2008年04月19日(土)
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